見出し画像

じわりじわりとあじがかわりだんだんおいしくなるあまなつの生しぼりジュース


はじめに

 ことしはなぜかあまなつがたくさん収穫できた。ほぼすずなり。それにともなう消費計画をみずからでたてて、日々消費していく。飽きないように、食べすぎないように。するとあることに気づいた。

きょうはそんな話。

めずらしく

 ことしはどういうわけかあまなつが豊作。こんなにすずなりにみのるなんて。青い実のうちにはさほどではなかったが、きいろにいろづきはじめてこれはなかなかやっかいなことになりそうと思った。そう、消費。もったいないを地でいく性格なので、たべきれなくて捨ててしまいたくない。穏便なかたちでヒトビトの胃ぶくろにおさめたい。

おもいあたるところを数えあげていく。もはや「お願いだからもらってよ。」と懇願する状況。お相手はいきなりの登場にめんくらい、しかたなくおさめていただける。

さいしょのうちはよく熟成の期間をおかないとすっぱい。すっぱいもん好きと言ってくださる方にはよいのかもしれないがそうでない方のほうが圧倒的に多い。そのすっぱいものが好きなかたをかろうじて頭にリストアップ。

熟成期間のちかづいたものからすこしずつさしあげる。

あじの変化

 このところ、うちでは日がな一日あまなつの完食にむけて奮闘している。朝は切って、昼にはレモン絞りでしぼってと家族ふたりで1日に1~4個ほど。ちいさい実だったから実の赤道付近で包丁をいれるだけで、レモンしぼりにおさまってどうにかしぼれる。

やはりすっぱいもの好きとしてはもうしぶんない酸味。さわやかでかおりもいい。さいしょのうちはそれで満足していた。

熟成時期がちかづき、日に日に気温があがる。熟成にも場所えらびが肝心。あまりにみかんの実の活動がさかんになりそうなあかるくあたたかな場所よりはうすぐらくしかも多少風とおしがあるぐらいの冷暗所、かといってさむすぎないところかな。

家のなかでいうとうちでは勝手口のそばやなか廊下のすみあたり。竹製のおおきなザルの上にそっとおいている。気温が上がってきてカビが出やすくなってきたから。傷をつけては元も子もない。

そんな場所ならば長もちする。すでに収穫から2か月近く。さすがに毎日口にしているとすこしずつ甘みが増しているなあと気づいた。表皮にほのかなやわらかみを感じるころがいちばん甘さと酸味のバランスがとれてるなあと思う。

おわりに

 これだけあまなつをたてつづけにたべる年もめずらしい。4年前までは熟成するとおすそわけぶんとともにただちに販売所へ搬入していた。すこしずつすこしずつ売れていく。ほかの方が店頭へならべたはやりの品種の甘いみかんから売れていく。

それを横目に見ながらきれいにあまなつの袋をならべなおしていく。あせらないでゆっくりと売れていけばいい。さいわいにして日持ちがいい。おかげであまいみかんがそろそろなくなるいまごろを中心におだやかに売れていく。

やっぱりすっぱいものを好むかたはいらっしゃる。そう感じるし、そのころのあまなつはいちばんおいしいんだなといまになって思う。世のなかよくできている。


関連記事


広告


いいなと思ったら応援しよう!