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荒ぶる自然にすみかを変えるか考える どこに住むとまわりに大きなめいわくをかけないでいられるか


はじめに

 ことしの7,8月は日本各地で、家や車に浸水の被害が毎日のように報道される。浸水のみならず台風や地震などじっさいに昨年と2年前に避難をくりかえし、さらに家が軽微な(保険はおりたが)被害に遭った。

土石流危険渓流が横をながれる土石流警戒区域内にあり、くわえてがけくずれのおそれのある急傾斜地の崩壊警戒区域内でもあるわが家。

すこし前に、このエリアの危険性の把握と理解をすすめようと、自治体の防災担当の方との相談の催しに参加した。

担当者の方々の真剣なようすから、このエリアの危険性が相応であること、避難経路などより具体的でいつでも対応できる状況を自分たちでつくるように案内があった。そして今後の身のふりかたについてすこし考えはじめた。

こんなに危険だったとは

 わが家をここに建てたのは28年前。いまふりかえると、そのころのわたしはこの家の場所がどんなところなのか正直なところじゅうぶん把握していなかった。

もちろん当時、正式な建築許可はおりたし法律にのっとって家をつくった。お世話になった建築士や土地家屋調査士の方をふくめ、土地として危惧される点について周囲の方々からとくになにもコメントはなかった。

そののちの4半世紀、わが家の周囲ではさまざまなことがあった。そのいきさつなどの詳細はべつの記事に記した。

再度まとめてつけくわえた概略。

  1.  川むこうの法面が大雨ののちに幅7,8m、高さ4,5mでくずれた(23年前)。擁壁工事。

  2.  川むこうの(1)のさらに15m上で崩落、市道が幅5m、深さ4mほど陥没(18年前)。

  3.  50mほど下流の側道を夜間歩いていたすぐ後ろで崩落。幅15m、高さ7,8m(15年前)。

  4.  この川の上流部でがけくずれ。県道が陥没、迂回工事で半年間不通に(5年前)。

  5.  台風で避難指示。2泊3日でホテル避難、大風で家の付帯設備など複数か所が壊れる(2年前)。

  6.  集中豪雨で避難指示。2泊3日でホテルへ避難(1年前)。

こうしてみると、たびたび風水害にまきこまれていることはあきらか。(2)~(4)は県や市で予算をつぎこみ修繕された。このせまいエリアにこの4半世紀のあいだに災害復旧のためにおおきな費用がかかっている。

今後はどうか

 客観的にみてみる。上の四半世紀の前半よりも後半に災害の種類がふえてきた感じがする。それはことしの日本各地の雨の降りかたが尋常でないようすからもいえそう。

それをもとに今後を予想してみる。なにも悲観的にみなくても頻度が高まりこそすれ、減ることはなさそう。

結論として、すくなくともこれからの4半世紀でこうした災害に見舞われることは避けられそうもない。

おわりに

 高齢の家族がいるのでそのあいだはすくなくともここにいることになる。それ以外、とくにここにいないといけない理由は思いつかない。たしかに先祖が住んできたところ。しかしこれだけ高齢化がすすみ、山を見守るヒトがいなくなり荒れ放題の状況は今後もすすんでいきそう。

なにより一度荒らしてしまうと手をつけられない。うっかり重機でならしてしまうと、表土は崩壊しかねない。脆弱なのはこの4半世紀身にしみてわかった。自然の力に抗うことは不可能。ヒトの手でじわりとおそるおそるがやっと。

おちついたら周囲にめいわくをかけない土地へ移ろうか。それにはからだが動けて順応できる体力、気力のあるうちがよさそう。

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