国公立大学入試の2次試験を前にして:どんな答案を書き上げるか
はじめに
共通テストがおわったばかり。さまざまな感慨があるだろうが、ここは心機一転、つぎの目標の2次試験にむけてきもちを全面的に入れかえる。
たいていの大学の2次試験の答案は記述式。共通テストのマークシートとはちがい、あきらかにニンゲンに答案を提出して採点してもらう。ここがいちばんのちがい。ヒトに採点してもらう態度があらわれるような答案がいい。
きょうはそんな話。
マークシートとのちがい
共通テストについてはほとんどの作業がマークをぬりつぶすだけ。読み取り機械がその内容、くわえて正誤の判断を行う。そこにニンゲンの感情が関与する場はないにひとしい。あくまでも客観的な評価のもとで採点がすすめられる。もちろんくりかえし採点し、とくに疑問点がなければそれが持ち点となる。
ところが2次試験に関しては多くの大学がどの教科も記述式中心。もちろん共通テストとはべつの能力をみたいという視点でつくられ、評価したいから。問題づくりはそれなりに共通テストとはちがうくふうがみられる。
2次試験の答案
答案の採点はいずれもヒトがおこなう。これは1度きりでなく何度も何人もの目をとおしてくりかえしおこなわれる。あたりまえだが答案を読むのはニンゲン。想定されるこたえにふさわしい解答かどうか判断もヒトが。
これを裏返すと、生徒たちはどんな答案を書いたらいいかわかるのでは。べつに達筆でなくてよく、ていねいに見やすい文字は誤解を受けにくいだろうし印象もいい。採点者に対しての配慮が行きとどくように記すのがいいのはまちがいない。
具体的には
数学を例にあげよう。数式をだらだらとならべただけでは論理的に記されているとはいえないし、ひとりよがりでよくない。適切な日本語をおぎない、あくまでも文(語句)の途中を数式で表現するようにわかりやすく。採点者の目が途中でとまらぬようスムーズに結論まで導ければいい。一朝一夕ではできないので日ごろから練習。どう記せばよいかわからないならば数学の先生に答案を講評してもらおう。
結論まで書いたら他人の答案のつもりで見直す。じぶんが採点者のつもりでもっともきびしく見直すといい。途中式を省かずに(下書きも)記す習慣は見直す上で手早くできて有用。こうしたしっかりした見直しは英語や国語の答案でもおなじ。問いに答えがしっかり呼応しているか、必要十分かどうかをチェック。
下書きはのこす
答案は数学などでは下書き用紙ともども回収される場合がある。その目的はどんなかんがえにもとづいて書かれた答案かを下書きをふくめて採点者が見直したい場合があるから。
単純な転記ミスや計算ミス、そして下書きの内容しだいでは減点がちがってくるかもしれない。そのため下書きは消しゴムで消さないで斜め線を入れてのこしておく。
おわりに
まだまだ書きたいことはあるが、まずはこのへんで。記述試験は大学入学以降はごくふつうのテストの形式になる。受験者がそれに対応できる、ついていける能力があるかどうかをたしかめるための試験といっていいかもしれない。
これは受験生だけでなく、高校1・2年生でもおなじ。そんな力をふだんから意識してつけていければ、2次試験対策のみならず記述模試へのそなえとしてすすめていける。