呼吸がかわるとこんなことがおきます2


呼吸がかわることで起きる身体の変化について前回書きましたが、今回はそれ以外のことについてお伝えしていきたいと思います。


呼吸はぶれない基準になる


呼吸のすごいところは、ぶれない基準になることです。

どういうことかというと、人はどう行動するか判断するとき、当たり前ですが頭で考えて心(感情)でどうするか決めたり、自分の感覚で決めたりします。
でも人の感覚、感情はかなりあてにならないものです。


自分の感覚、感情はあてにならない


ちょっと具体的に自分の例を出してお話しようと思います。

私は産後にメンタルの調子を崩してしまいました。
まさか自分が産後うつ(一応、診断名は全般性不安障害)になると思わず、子供のお世話をするので精一杯で、思うように動けずなかなか辛い時期を過ごしました。

そんな日の中でも、調子のいい日というのが出てきます。
「あ、気分も楽だし身体も動く!」とうれしくなって、自分の感覚的には全然無理をしているつもりもなく、動けるから動くという感じで普段できていない家事などをこなしていると、突然電池が切れたように身体が動かずひどい不安に襲われて以前より調子を崩してしまう、ということを何回か経験しました。

そのときは「調子がよかったのになんで…」という感じでどこで自分の限界をこえたのかわかりませんでした。
自分の気持ち、身体の感覚では全然問題なかったのです。

そういう自分的には問題ない時でも、ちょっと無理しかけているときは実は呼吸はあがっています。大きくではないですが楽な呼吸(うちでは呼吸のニュートラルと呼んでいます)から微妙にはずれています。

調子を崩していた時は、動ける感覚になって動いたら調子を崩す、かといって「この間、動きすぎて悪化したらおとなしくいていよう」とじっとしていたらいたで、動かな過ぎて調子を崩す、という感じで本当にどうしていいのかわからなくなっていました。
それに加えて、メンタルの調子を崩している人には多いと思うのですが、できない自分を責めてしまう、頑張らなきゃ、自分のやる気がないからではないか、という焦りもあって自分の感情もわけがわからない、自分の心も感覚も全くあてにならない、という感じで混乱を極めていました。

そんな中でも呼吸は、感情、感覚によっても左右されない、ぶれない判断基準となります。道に迷いまくっていたらコンパスを見つけたような感じです。


普段の生活でも呼吸でいろいろわかる


私の例はちょっと極端なケースだったと思いますが、日常でもこれに近いことはいっぱい起こります。

例えば、
「元気だったつもりだったのに、急に風邪をひいた」とか
「美味しく食べてたつもりだったのに胃もたれをおこした」とか
「勢いで言わなくていいことをいって喧嘩になった」
などです。
なんとなく身に覚えがあるものもあるのではないでしょうか?
(最後は身体のことではないですがこういうこともわかります)

この不調やトラブルが起きる前にも、呼吸は楽な場所(ニュートラル)から外れています。その時に気が付いて、行動を修正できると調子を崩すことがなくなります。

これができるようになると、とても楽になります。

自分に気づき続ける


また、呼吸がニュートラルから外れた時に気づくには、自分が今なにをしているのか気づき続ける、ということも必要になります。呼吸の楽な場所(ニュートラル)を知っていても、外れているのに気が付かなければ意味がないからです。
「自分に気づき続ける」というのはやっていることはものすごくシンプルで簡単です。でも実行するのはなかなか難しい。でも「気づき続ける」をやっていると自然に心が落ち着きます。それもものすごく落ち着きます。
ここは仏教とも繋がっているところです。

知っていて損はないので、ぜひ一度、体験してもらえたらと思います。

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