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一日一首

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〇七十歳の手習ひなるや歌の道つづけてかならず辞世を詠まむ(医師脳) 〇満帆に〈老い風〉うけて「宜候」と老い真盛り活躍盛り 〇うれしきは毎朝いるる珈琲に「おいしいね」と言ひて妻が笑…
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一日一首(令和六年十月)

秋の陽にひかる芒穂ながめつつ通勤の徒歩の距離のばしたり 安売りの痩せしサンマもつみれ汁に…

一日一首(令和六年九月)

大航海時代に奴隷貿易も盛んになりしは不幸のきはみ ブラジルがポルトガル語の訳とへば大航海…

一日一首(令和六年八月)

変異せしヒトツブコムギの発見がヒトに農業を示唆させしとも 地殻変動が太古の森を草原に変へ…

一日一首(令和六年七月)

丹念にストレッチ済ましし吾が妻は腰いたはりつつ足の爪切る 推敲せし吾が短歌(うた)なるも…

一日一首(令和六年六月)

水無月もスペシャルブレンド買いもとめミルに掛ければ黒南風(くろはえ)の吹く 階下より味噌…

一日一首(令和六年五月)

文庫本『科学するブッダ』に導かれ瞑想するまま眠りに落ちぬ 床の間に一年ぶりの武者人形。飾…

一日一首(令和六年四月)

パーゴラに誘引したる木香薔薇、強風に大きく揺さぶられをり 便利なり!難読漢字もスマホなる生成AIは直ちに答ふ 匿名でSNSを飛び交へる言葉にひそむシャーデンフロイデ 判断まよふ胸部写真をAIが「読影難度2」と即断す ああ ラジオの言ふ「清明の候です」の声が喝(かつ)、気を引き締めて職場へ向かふ 仏教にいふ「抜苦与楽」の精神をターミナルケアに反映すべし わが短歌(うた)を生成AIがたちまちに画像化せり ほとほと感心す 新年度から金曜に加へ月曜も子宮頸がん健診医を勤む 雨の日は腕

一日一首(令和六年三月)

毎週金曜に出勤するたび降る雪に「もう三月なのに」とついぼやきけり 東京より戻りし娘に見せ…

一日一首(令和六年二月)

アフリカを出で旧人類らとも雑じり合ひまほろば″に生みし縄文文化 日本人は二千人まで減るら…

一日一首(令和六年一月)

喜寿の朝「健康余命一年」のつもりで詰め込む年間計画 纏(まとひ)振る消防団の掛け声と馬簾…

しちじふのてならひ(医師脳)

 半世紀以上も昔のこと。  青森高校で古文を習わされた。教師の名は忘れたが、脂ぎったオジ…