2023を思い描くあなたにおすすめの一冊
気づけば11月も半ば。
そろそろ来年の目標に目が向く人も多いのではないでしょうか?
かくいう私も、来年のありたい姿に思いを馳せてみたり、1年の変化をマインドマップにまとめて俯瞰して徐々に振り返り始めたり…そんなことをしています。
その中でぼんやり見えてきた、わたし的来年の大方針。
✓「ありたい姿」をより具体的に描き、実現のための種をまくこと
✓これまでの&新たな気づきの「点」を線に紡いでいくこと
――そんな私の一つの手がかりになりそうな本を先日手に取りました。
「最期」を引き寄せイメージする
その本が、山本文緒さんの「無人島のふたり」。
いまベストセラーになっているのでご存知の方も多いかもしれませんが…山本さんは昨年お亡くなりになりました。余命宣告されてから亡くなる10日前までの日記をまとめたのが、この本です。
実は私、山本さんは存じていたものの、作品を手に取ったことはありません。だから、元々ファンでもなかったのですが……そんな私でさえ、ものすごい一冊だと感じました。
様々な感情や不安、一時の幸せが渦巻く複雑さの中で過ごす、残り時間に追われる日々。そんなカオスな状況と感情を、作家ならでは筆力で見事に言語化しています。過剰な美化や悲観などもないあたりが、余計にリアル。
以前「余命1年リスト」を作ったことで気づきを得て、実行に移した時もそうでしたが……また違った形で最期をグンと引き寄せ自分と重ね合わせる(それでももちろん、他人事に過ぎない自分の甘さはありますが)と、自分の中に違った目線が。「来年やりたいこと」がさらにポロポロと生まれてきました。
▼「余命1年リスト」での気づきはこちら
気づかされた「やってみたいこと」
「余命1年リスト」の時は、総じてこんなことを挙げていたわたし。
それに加えて今回読了して気づいたのは、「私はこの世に爪痕を残したいのだ」ということ。それは、「=有名になってみんなの目に触れることを成し遂げる」ということではなく、もっとささやかでもいい。
そこでまず、パッと思い浮かんで準備に動き出したのがこちら。
ほんのささやかなことだけれど、
そこに最期とリンクした自分の「ありたい」が結びつくと、
これらのアクションの存在感がグンと増すことを感じます。
おしまいに
「目標をたてよう!」「ありたい姿を描こう!」というと、つい自己啓発書やビジネス書などに手が伸びがちですが……本当に必要なのは違うものなのかも。
誰かと話す、小説やエッセイを読む、内省する――「手法」そのものではないからあってもなくてもいいと思いがちのこういうことこそ、私たちの心を揺り動してくれる。その心の揺れはあらゆるものをふるいにかけて、大切なものだけを残してくれるのかもしれません。