「サラダ記念日」を読んで
俵万智さんの大ベストセラー歌集「サラダ記念日」を読みました。
人生で2度目です。
1度目は、実家にあって読みました。
中学生くらいの頃でしょうか。
そんなに面白かった記憶も感動した記憶もありません。
しかし、それから10年以上経って、
今読み返してみると、とても面白い。
この歌集は恋の歌を集めたもの。
例えばタイトルになっている「サラダ記念日」は
全30首で構成されていて、
30首で、主人公(作者本人なのか?)の見たもの感じたもの、そして恋心を表現しています。
5・7・5・7・7の心地よいリズムに乗せて読んでいくと、
短歌も歌なんだなぁと感じます。
「この味がいいね」と君が言ったから
七月六日はサラダ記念日
短歌と聞くと百人一首みたいな古典作品を想像してしまいますが、
「サラダ記念日」に出てくるのは現代語で読みやすく、スッと入ってきます。
「いつもアメリカン」という9首では、
ハッピーなカード出るまで繰り返す
トランプ占い大好き少女
こんな可愛い歌が出てきたと思えば、
愛された記憶はいつも透明で
いつでも一人いつだって一人
こんな歌で終わったり。
他の作品では、
「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイ
二本で言ってしまっていいの
三脚とカメラをいつも連れてくる
二人っきりでいようよ今日は
きちんと文章にしたら、だらしなく長くなってしまいそうなモヤモヤした複雑な心情を綺麗に表現していて素敵です。
今回「サラダ記念日」で初めて連続で100以上の短歌を読んでみたのですが、とても良い体験でした。
短歌は一句31文字でとても短いので、文字自体の情報量は少ないですし、
連なっているとはいえ、一句ごとの場面は離れていることが多いのですが、
その分読者の想像に任せてもらえる部分があるので世界が広がって面白いです。
余白がある分自由に想像できます。
興味の無いと思っている分野でも、試しに触れてみると意外と面白いことって多いですよね。
短歌興味ない方は是非買ってみてください!
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