理科の雑学⑧【バナナは腹もちが良い?】
私は、毎日朝起きたらすぐにバナナを食べている。バナナ一本食べると、今日は朝起きてから4時間ほど経っても空腹を感じていない。
バナナは腹持ちが良いと聞くが、それはなぜなのだろうか。
食物繊維は胃で消化されにくく、長時間お腹に残る性質がある。この食物繊維がバナナに多く含まれていれば、消化・吸収が緩やかになり、お腹が空きにくくなるといえる。
バナナは食物繊維が他の食材に比べて飛びぬけて多く含まれているわけではない。しかし、カロリーが低い割には食物繊維が多めに含まれている。食物繊維の腹持ちの効果もあるとはいえるだろう。
もちろん、食物繊維以外にも腹持ち効果に関わっているものは含まれている。
それは、糖である。
バナナは、果糖(フルクトース)ブドウ糖(グルコース)が多く含まれている。
この中で、ブドウ糖は素早く吸収される一方で、果糖は比較的緩やかに吸収される。
つまり、バナナを食べることで、吸収の早いブドウ糖のすぐエネルギーになってくれる効果がある一方、果糖のゆっくりエネルギーに変換される効果によって時間が経ってもエネルギー不足を感じないのである。
果糖の吸収のスピードが緩やか、というのは、小腸での吸収がブドウ糖に比べて緩やかということ。
小腸で吸収されなかった分は、肝門脈を通って肝臓に送られる。そして、速やかに中性脂肪に変えられてしまうこともあるようだ。
果糖が多く含まれている果物の大量摂取には気を付けよう。