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【映画雑記】『ロバート・アルトマンのイメージズ』観ました。
『ロバート・アルトマンのイメージズ』(1972 アメリカ)を観た。
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スザンナ・ヨーク演じる作家が見ている風景、壊れた主観、綻びた時間の羅列で見せられる「イメージ」の連続が観るものに言いしれぬ不安/不穏を呼び起こす。自身の女性性への愛着と嫌悪が入り乱れて揺さぶられる様はポランスキーの『反撥』を彷彿とさせ、自身が抑圧する奔放さを全肯定するもう一人の自分が現れる様は先日観た黒沢清監督の『ドッペルゲンガー』とも共通するものが観てとれて、理解がしやすかった。
主人公である彼女は、生身の亭主、生身の元恋人、死んだはずの元恋人と三人三様に相当淫らな関係を持っていたことがうかがえるが、当の本人は三人と過ごした時間は曖昧にして森で遊んでいた少女の頃と変わらずにあろうとする。彼女自身の創作した童話が心象風景の基調音として語られる。彼女は彼女なりに状況を変えるべく「努力」をする。その努力がラストで会う相手によって全て覆されるのだが、相手の姿を見て絶叫する彼女を観て自分自身は夢野久作の『ドグラ・マグラ』を想起せずにいられなかった。つまるところ彼女はまた同じことをするのだろう、ということ。
まったく、狂っている。
…メタクソかっけぇ予告編じゃの。