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最近よく聞く「悪い円安」ってなんだ!?ですよね。
本日4月20日現在、円安が止まりません。
外国為替市場では円安が進み、
一時1ドル=129円台をつけました。
4月15日に、鈴木財務大臣が
急激な円安について発言したことで
有名になった「悪い円安」。
原材料を価格に十分転嫁できないとか、
賃金がその伸びを補うように延びていない
「悪い円安」の状況といえるのではないか。
と発言し、
現状の円安が「悪い円安」と明確に認めました。
財務大臣がここまで踏み込んだ発言をしたのは、
円安に対する危機感の表れであるとともに、
円安を助長している日本銀行の金融政策姿勢に対する
不満の表れなのではないかともいわれています。
円相場は、日本や世界の経済状況だけでなく、
国際政治など様々な要因で変動します。
円は今まで世界の通貨の中で比較的「安全資産」と
評価され、これまでは世界情勢が不安定になったり、
経済が悪くなったりすると円高になる傾向がありました。
ところが今回はウクライナ侵攻で世界が揺らぐ中で
一気に円安になりました。
最大の要因は、
米国の連邦準備制度理事会(FRB)が、
コロナ危機を受け「ゼロ金利政策」を終えて
金利を上げると決めたことです。
コロナが落ち着いてきて景気が急に良くなる一方、
部品の供給不足や人手不足が続き、米国は約40年ぶりの
物価高になっていたところに加えウクライナ侵攻による
エネルギーや食料の値上がりも加わりました。
このインフレを抑え込むため、FRBは金融緩和から
引き締めへと政策を転換し利上げを決めました。
今回だけのことではなく、来年にかけて
さらに利上げする見通しです。
これに対し日本銀行は「ゼロ金利」を変えない方針のため、
運用益が高いドルを買って円を売る動きが加速し、
円安ドル高が一気に進みました。
では、なぜ日本銀行は、
「ゼロ金利」を変えない方針なのでしょうか!?
日本銀行は、
「長期デフレ脱却」を最優先にしてきたのです
「景気」と「物価」の両方の押上げを狙って
「ゼロ金利」・「大規模緩和」をつづけているのです。
日本では、
約9年も大規模緩和を続けているのに賃上げは進まず、
今の物価高を放置すれば消費が落ち込んで
景気がさらに悪くなる可能性があります。
景気が悪くて賃金が上がらないのに物価だけが上がるという
「スタグフレーション」と言える状態に陥る可能性が高いのです。
インフレ目標2%が長年達成できなかったのにもかかわらず
この4月に、ついにインフレ目標2%を達成する見込みになっています。
不本意ながら、「景気」は上がらず
「物価」だけが上がることで、
インフレ目標を達成してしまいそうなのです。
じゃあ!金利あげればええやん!!
と思うのですが、
そうは問屋が卸さないのです。
2011年10月に最高値75円32銭を付けた円。
その頃日本は、「超円高」に苦しんでいたのです。
「円高」には、「円高」の苦しみがあるのです。
黒田総裁が就任したのは2013年。
黒田総裁は、「超円高」の苦しみを知っているからこそ、
「長期デフレ脱却」を最優先にしているのです。
そして、金利を実際上げるとどうなるのか?
「車のローンの金利」も「住宅ローンの金利」も上がります。
え!?ってなりますね。
そうです、我々のローンの金利も上がっちゃうのです。
金融緩和をやめれば「不景気」
金利を下げれば「通貨安」
どっちに転んでも辛いのです。
この状況で
日本銀行も打つ手がないんです。
だから、「悪い円安」と
言われるのです。
「悪い円安」による「悪い物価高」が起きないか、
注視していきましょう。
なんしか、カッコいい大人になろう。
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