私の中の「虚栄心(Vanity)」
今朝から大きくニュースで取り上げられているが、バイデン大統領が、11月の大統領選からの撤退を発表した。民主党の議員から出馬の辞退を求める声が日増しに強まり、決断したとみられている。主要献金者であるシリコンバレーやハリウッド業界の大物からも出馬に対して否定的なコメントが続出していた。
先週、献金者である投資家の一人も「残念なことに、バイデン氏に残された選択肢は、虚栄心か美徳だ」(Sadly, President Biden has a choice — vanity or virtue.)と米メディアに語っていた。
虚栄心とは、自分のことを実態以上によく見せたがる気持ちで、見栄を張ることだ。
バイデン氏が本当に「自国のためにリーダーであり続けたい」と思っていたのは事実だろうが、精神的にも肉体的にも実態以上に虚勢を張っていたのは否めない。ここで虚栄心をとるか、(民主党からみて)自国のために美徳をとるか、の選択を迫られていたのだ。
前置きが長くなったが、「虚栄心」については、ちょうどnoteで書きたいな、と思っていた、笑。
というのも、先日、脳科学者の中野信子さんの講演会を聴きにいったのだが、虚栄心について面白い発言をされていたからだ。
「虚栄心」は、昔から人間がずっと持ってきた本能に近い感覚とのこと。
縄文時代、高貴な人々は、なかなか採集できない貝がらで作ったブレスレットを身につけていたらしいが、発掘された装飾品からは、そのようなブレスレットに似たイミテーション(まがい物)も存在していたことが判明したのだ。つまり、大昔から、「見栄を張る」という概念はあったらしい。
世の中には、「このバッグ、彼氏に買ってもらったの」、「私はネックレスをもらったの」とか、いわゆるマウントする人たちも存在する。強い虚栄心からくるものだ。
はたから見ると、滑稽ではあるが、自分に関していうと、どうだろうか。
前にも書いたが、自己評価が低いため、基本、見栄を張ることはないと思っているが、この人見栄っ張りだな、と思われている可能性はある。少しユニークな自分の経験を話すこともあるけれど、人によっては捉え方も異なるだろう。私としては、すごいでしょ!的な意味合いはなく、多少話を盛ったとしても、それは相手の驚く顔がみたい、という純粋な気持ちからだ。
そういえば、パーソナルトレーナーに、食べたものをリストアップして提出するのだが、虚偽の申告をしたことがあった。これも実態以上にストイックにみせたいという見栄からくるのだろうか、笑。
私の中にも虚栄心はしっかりと根付いているようだ。