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愛国者学園物語 第4部

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「愛国者学園物語」はこの第4部で終わる。 日本人至上主義を子供に叩き込み、反日勢力と戦うことを教える愛国者学園に「モンスター」が入学した。次第に成長する彼女と、物語の主人公であ…
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#私の作品紹介

美鈴の涙 愛国者学園物語 第229話

(2316字) マイケル、アルマに続いて田端彩子の死は、美鈴の心を大きくえぐった。そして、…

ジェフの長い1日 愛国者学園物語 第228話

 (2618字) 強矢が中学2年生になった春、ジェフはある仕事を引き受けて、東京に赴任す…

さらばアルマ 愛国者学園物語 第227話

 (1887字) それからひと月もしないある日。 美鈴のハートを打ち砕く事件が起きた。小…

聖なる国防軍事件 愛国者学園物語 第226話 

 (1373字) 週刊まさかによる「愛国疲れ」の特集が終わって間もない頃、日本社会は大き…

「正しい子供の苦悩」と「愛国心の伝道」 愛国者学園物語 第225話

(2670字 )  有名なテレビコメンテーターであり、 美鈴の親友でもある田端彩子は「週刊…

誤字だらけ半蔵と核兵器花子 愛国者学園物語 第224話

 強矢悠里(すねや・ゆうり)をはじめ有名な愛国者学園の生徒は多いが、その全てをここで紹介…

閣下とcaca 愛国者学園物語 第223話

強矢悠里の文章には 「閣下」という言葉が頻出(ひんしゅつ)する。それは、愛国者学園で教えられたとおり、大臣経験者や大使経験者などについて書く、あるいは話をするときは、@@大使閣下のように「閣下」の称号を付けよと、命令されていたことが理由にある。また強矢のような「接遇員」には、そういう敬語が必要だと、教師たちが念を押したこともあった。だから、強矢をはじめとする学園の子供たちは低学年でも「閣下」という言葉に違和感を持たなかった。   そして、それが意外な機会に火を吹いたのだ。

さらば マイケル! 愛国者学園物語 第218話

 その日。美鈴は、夕方まで記事の編集会議に出ていた。  美鈴はホライズンでは中の下ぐらい…

膨張する強矢(すねや) 愛国者学園物語 第217話

  それからの数年の間、強矢悠里(すねや・ゆうり)の人生は絶好調だった。それは小学校高学…

「死の静寂」 愛国者学園物語 第216話

  強矢悠里は小学5年生になった。あの腹立たしいライオン事件も、愛国者としての忙しい活動…

眠れない強矢 愛国者学園物語 第215話

 その記事「強矢さんのライオン狩りとその背景」は、ホライズンの読者からは好評をもって受け…

オラクル来たる 愛国者学園物語 第214話

 人々がライオン狩りの興奮を忘れたころ、ホライズン東京支局に 「オラクル」が届き、いつも…

ライオン狩り事件 愛国者学園物語 第213話

 ファニーの事件から数年が過ぎた。 強矢悠里が通う愛国者学園は、派手な パフォーマンスを…

フランスパンの歌 愛国者学園物語 第212話

ファニーへの抗議は、日本人至上主義者たちの怒りを、特に暴力的なそれを際立た(きわだた)せた。  その一員である作家の赤城智彦は「 ファニーという名の暴力」という論考を、日昇新聞(にっしょうしんぶん)に投稿した。それは、ファニーの言動は日本国と日本人への暴力であり、あの女に親切にした我々日本人への裏切りである。だから、私たちはあの女の暴力に対して実力行使で立ち向かうべきなのだ、という内容だった。  その主張に多くの日本人至上主義者たちが賛同した一方で、厳しく非難した人々も