夕空を駆け回る神社の狛犬と愛犬
少し遅い夕暮れ時、散歩途中に神社へ立ち寄りました。すると狛犬が動き出して声をかけてきたのです!
今日はもうお終いだよ、明日来なよ!
たまの休みなんだ、夜空をかけ回って
硬くなっちまった体を伸ばさねぇとよ
本当に石になっちまうぜ、ワッハッハ…わんわん!
なにキョトンとしてんだよ、俺らはよぅ
ここへ来るお前らの事はいつも見て知ってんだぜ
オメエらの胸の中なんてお見通しさ!ワンワン!
正直に生きろよ!正直にな!
正直ってのは「自分にとって」ってことだからな!
まぁ、頑張りなよ…俺が良く神様に言っといてやるからよ!
そぅそぅ、今年旅立ったオメェの愛犬なぁ、今でもオメェの事「愛してる!」って言ってたぜ
俺の仲間達はよぅ「愛してる」か「大好き!」しか言葉を知らねぇんだけどよぅ、その二つの言葉だけで俺たちの世界は大丈夫なんだよ!人間たちの世界もそうであればいいんだけどなぁ…
じゃあ、ひとっ走り行ってくらぁ
明日も来いや、待ってるぞ…
暗くなった空を駆けずり回る狛犬の回りを天国にいる犬達が追いかけ、じゃれ合っている…その中にベロを出した笑顔で私を見つめながら一生懸命にシッポを振る私の愛犬が居た
振ったシッポが巻き起こした
柔らかい風に包まれながら
「お〜い、転ぶなよ〜」
と言いながら帰った
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