家族のデジタルコミュニケーション
デジタルコミュニケーションは、家族の絆に対してポジティブとネガティブの両面的な影響を与えています。
デジタルコミュニケーションの影響は個々の家族によって異なりますが、多くの場合、ポジティブな影響の方が大きいと感じられています。
特に女性は男性よりもポジティブな影響を感じやすい傾向があります。ただし、適切な使用とバランスが重要であり、家族で話し合ってルールを決めるなど、意識的な取り組みが必要です。
本日は、家族のデジタルコミュニケーションについてご紹介します。
家族のデジタルコミュニケーションのポジティブな影響とは
①遠距離コミュニケーションが促進される
別居家族との連絡が容易になり、特に「学校を卒業した別居子」との会話において、女性の74.0%が「メールや電話、LINE等を通じて」よく会話をしていると報告されています。
②家族のつながりの強化される
デジタルデバイスを家族で共有することで、コミュニケーションが活性化される傾向があります。子どもと共有しているデジタルデバイスがある家庭では、家族とのコミュニケーションに活用できている割合が高いことが示されています。
③学習サポートの向上が期待される
デジタルツールの普及により、保護者が子どもの学習過程を把握しやすくなり、家庭での子どもの学習をサポートしやすくなっています。
家族のデジタルコミュニケーションのネガティブな影響とは
対面コミュニケーションの減少
スマートフォンの過度な使用により、家族間の直接的な対話が減少する傾向があります。
依存症のリスクがある
親のスマートフォン依存症が子どものスマートフォン依存症に影響を与える可能性があります。
家族の個別化を感じる可能性
携帯電話の利用により、家族が個別化してきたと感じる人が約1割いるという調査結果もあります。
家族のコミュニケーション方法の例とは
デジタルコミュニケーションを活用した家族のコミュニケーション方法には、たとえば以下のようなものがあります。ツールを適切に活用することで、家族間のコミュニケーションを促進し、絆を深めることができます。
ただし、デジタルツールに頼りすぎず、直接的なコミュニケーションとのバランスを取ることが重要となります。
①LINEなどのメッセージアプリの活用
別居家族との日常的なコミュニケーションに効果的
写真や動画の共有が容易で、お互いの生活を知ることができる
遠距離の家族と顔を見ながら会話ができる
特に孫と祖父母のコミュニケーションに有効
②家族専用のSNSグループ作成
家族間での情報共有や予定の調整に便利
思い出の写真や動画を共有するプラットフォームとして活用
③各種クラウドデータサービスの利用
家族の予定表や買い物リストなどを共有
学校からのお知らせなど、重要な情報を家族全員で確認できる
④スマートスピーカー・デジタル家族アルバムの設置
高齢家族に使いやすく、音声操作で簡単にコミュニケーションが取れる
オンラインで家族の思い出を共有し、いつでも振り返ることができる
など。