見出し画像

カロリー制限の新事実!無駄に制限しなくても良い理由

食事のカロリーを気にされる方はどのくらいいらっしゃいますか?
もしかすると、体重が気になる方や痩せすぎの方も、
日々の摂取カロリーが心配なのではないかと思います。

厚生労働省と農林水産省が共同で作成した「食事バランスガイド」によると1日に推奨される摂取カロリーは活動量の少ない成人女性の場合、1400kcal〜2000kcalで、男性の場合は、2000kcal〜2400kcalです。

活動量が多い方の場合は、➕400kcal〜600kcalが健康維持や増進、そして健康長寿のために理想のカロリー量とされています。

近年の多くの研究からも、カロリー制限が寿命を延ばすということが、広く知られるようになりました。

ですが・・・
「カロリー制限と健康長寿は関係ない」
という衝撃の事実をご存知でしょうか?

そこで、無駄なカロリー制限はしなくてもよい科学的な理由についてお話しします。

書籍「医師が唱える超食事・大革命 カーニボア・コード」著者で医学博士のポール・サラディノと研究者のジョージ・ディンコブによると
カロリー制限によって健康が増進される背景には、少食や断食そのものではなく、「炎症性アミノ酸を減らす」ことが重要だということです。

つまり、カロリー制限をしなくても特定の炎症性アミノ酸を制限することで同じ効果が得られるということ。


炎症性アミノ酸とは何か?

簡単にいうと、過剰に摂りすぎると
体に異常反応を起こさせるアミノ酸です。

エレベーターを想像するとわかりやすいかもしれません。
一定量のアミノ酸がエレベーターに乗ってタンパク質合成室に運ばれます。アミノ酸が多すぎると、エレベーターは定員オーバーとなり
乗れないアミノ酸で溢れてしまいます。

溢れたアミノ酸が、体内をうろついていると、体のパトロール隊である免疫細胞が不審者と間違えて警報を鳴らすんです。

そして、無駄にバトルを繰り広げるから正常な周りの細胞までを傷つけて負傷者を続出させてしまうのです。

これが「体内炎症」です。

ディンコブによると、健康長寿のために避けるべきアミノ酸は次の2つ。

=============
1️⃣トリプトファン
=============

トリプトファンは、情緒を安定させるセロトニンの生成や安眠に欠かせないメラトニンの生成に欠かせません。

毎日食事などから摂取する必要がある必須アミノ酸の一つです。

必要量は、成人では1日に4mg/kg。

つまり、体重が50kgであれば、1日あたり200mgの摂取が必要です。

トリプトファンは、鶏むね肉、牛肉、豚肉、豆腐・納豆などの豆製品、
チーズ・牛乳などの乳製品、米などの穀類や卵・バナナなど様々な食品に含まれています。

例えば、鶏むね肉なら100gあたり約420mg、
卵なら100gあたり約220mgのトリプトファンが含まれています。

つまり、普通の食事で十分な量が摂取できます。
むしろ偏った食事で摂りすぎてしまう恐れのあるアミノ酸です。

よく眠れないからといってトリプトファンをサプリで摂取する方がいますが、長期にわたって摂取し続けるのは、大変危険です。

トリプトファンの過剰摂取は、体内炎症を促進させ
無気力、吐き気、頭痛などを引き起こすことがわかっています。

そのため、フランス食品衛生安全庁では、サプリでの過剰摂取による副作用を懸念してサプリの摂取量は、1日220mgまでに制限しています。

=========
2️⃣メチオニン
=========

メチオニンも、体内でのタンパク質合成に必要な必須アミノ酸の一つです。肝機能を高めて、毒素や老廃物の排泄と代謝を促進します。

また、アレルギーの原因となるヒスタミンを抑える働きがあります。
不足すると利尿能力が低下するため、むくみが生じます。

必須アミノ酸であるメチオニンの1日の必要量は、体重1kg当たり15mgで、体重50kgの人の場合、750mgになります。

鶏肉・牛肉・羊肉などの肉類や、マグロ、カツオなどの魚介類、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐・納豆などの大豆製品、ナッツ類や全粒小麦などに含まれています。

例えば、マグロの刺身100gに含まれるメチオニンは760mgです。

トリプトファンと同様にバランスの良い食事をしていれば、1日に必要なメチオニンは摂取できます。メチオニンの過剰摂取は、慢性的な炎症を起こします悪心、嘔吐、めまい、低血圧などの副作用も報告されています。

2型糖尿病患者を対象とした研究では、
1日あたりのメチオニン摂取量を体重1kgあたり2mg以下に制限すると、
肥満が解消されるだけでなく、基礎代謝率が上がったという報告もあります。

こういった研究結果からもただ単に食事量を減らして摂取カロリーを減らすというよりも、体の中で悪さを起こす真の原因を突き止めることが健康長寿のためには重要です。

いずれにせよ、プロテインやサプリなどの人工精製物質や濃縮物質を一気に体内に取り込む行為をやめれば、特段の炎症にかかわる問題は起こらないということです。

従来の偏らないバランスのある日本古来の食生活を心がければ、起こらないですし、何より便利にかまけないことが大事なのです。


みなさんの症状改善や体質改善に少しでも役立ち、食生活改善に生かせれば幸いです。