チャーハンは不人気?中国で注文されづらい町中華
日本では超メジャーな中華料理だけど、意外と本場中国では食べられてない…そんなメニューを揶揄して「日式中国料理」みたいな言葉もあります。
例えば「天津飯」は当然中国天津市の名物かと思いきや、これは日本発祥の料理でほぼ中国で見かけることはありません。冷やし中華も同様に日本発祥で中国では見たことがありません。他にも四川料理の麻婆豆腐も四川省の人に聞いたらもちろんみんな知ってるけど日常的に食べてるわけではなく、月一レストランで食べる機会があるかどうかとのこと。エビチリも「食べたことないけど、広東省では食べてるんじゃない?」くらいの反応をされることが多いです。(広東省にお住まいの方、知ってたら教えてください!)
そんな中、今回は町中華の定番として不動の地位を確立しているチャーハンの立ち位置に着目したいと思います。
客人にチャーハンは出さない
チャーハンは中国語で炒饭(炒めたご飯)。一応、中国のレストランに入れば炒飯のメニューは大抵いくつか用意されています。基本的な卵炒飯(蛋炒饭)はじめ揚州炒飯というのが一番有名でしょうか。
このチャーハンに関して、私がカルチャーショックを受けたエピソードが二つあります。
一つ目は、中国江蘇省出身の妻の家族が新婚で引っ越したばかりの時期に我が家でおうち中華パーティーをしたのですが、一品私が得意なチャーハンを作ろうとしたところ、妻から「チャーハンはこういう時出さないよ。料理って感じがしなくて失礼だし」と衝撃的なアドバイスがありました。確かにチャーハンは簡単な家庭料理ってイメージはありますが、日本では高級中華料理店でも黄金のチャーハンとかあんかけチャーハンとかが名物になってたりしますよね?そのイメージでXO醤を効かせた特製チャーハンを作ろうとしたんですが「そういう問題じゃなくてチャーハン自体おもてなし向きじゃない。米を食べにくるんじゃなくて料理食べにくるんだから」とさらに痛烈な一言。チャーハンて中国ではそんなに地位が低いの?と思った瞬間でした。
そして二つ目は、去年夏から秋にかけて江蘇省の揚州(妻の母の出身地)に帰郷してレストランに入った際、せっかくなので名物の揚州炒飯を食べよう!と僕が持ちかけたらその場にいる全員が白けた表情を浮かべました。
「確かに中国でも揚州炒飯は有名だけど、地元の人はわざわざレストランで食べないよ」と。
じゃあいつ食べるの!?ということになりますが、水餃子の余りを翌日焼き餃子にするように、これも余ったご飯と少ない食材しか冷蔵庫にないからチャーハンにしちゃうか!みたいなノリでしか発動しないと言われました。
この件があったので他の中国人にもチャーハンの立ち位置を聞いてみたのですが、やはり日本で神格化されすぎてる説が濃厚…
チャーハンは日式中華なのか?
中国食文化にお詳しい方、ぜひ教えてください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?