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【ゴジラXコング】ゴジラの出番が少ない件【新たなる帝国】

ある芸人のYouTubeが面白かったのでフィーチャーします。

▼東宝怪獣キャスティング事情:

ダイカイジュウ:たぶんマンダとアンギラスとクモンガを本当は使いたいんですよ。めっちゃ使いたいんすけど…でも、ゴジラの所属してる事務所って結構タレントさんの一人一人を大事にしていらっしゃるんで。その、ギャラがね。一人一人にギャラ(の契約)があるんですよ、実は。 

ジャガモンド斎藤:なるほど。(笑)

ダイカイジュウ:だからユニット、その一応《ゴジラ東宝怪獣ユニット》があるじゃないすか。 東宝怪獣ユニットってユニットのギャラじゃなくて。折半じゃないんすよ。それぞれのタレントにギャラが発生するタイプなんで。

ジャガモンド斎藤:要は、ギャラが各キャラクターにあると。

ダイカイジュウ:で、噂によると、ほんと、一体使うのに10ナンボくらい…要るらしいんで…

ジャガモンド斎藤:億ですか?

ダイカイジュウ:それはもう、僕も…そこに入ってるわけじゃないんで、判らないんですけど、噂によると…ビリオン! 

ジャガモンド斎藤:(笑)

ダイカイジュウ:その、各タレントさんの地位を下とか上とかを判断するのって、その一応冷静にしてはいるんですけど、下すぎるとコイツが安く使われちゃうし、そっちに合わせると、上のそれこそ売れっ子さんのギャラが下がっちゃうんで、結構、その、なんですかね、上の方に向けて合わせて行ってるらしいんですよ。

ジャガモンド斎藤:本来はもう少し安いはずだろうというキャラクターも、底上げされちゃって…ゴジラさんにちょっと合わせて…

ダイカイジュウ:やっぱりどうしても、ちょっと売れすぎちゃってるんで。事務所のてっぺんが。もうあまりにもこの人が売れっ子なんで。ゴジラに合わせちゃうと、やっぱり全部引き上がっちゃうっていう。

ジャガモンド斎藤:バーターで安めに訳にも行かない…

ダイカイジュウ:行かないんすよ!なんで、今回、逆に言うと、アダムウィンガード監督の、その、「伝われ!」っていうのは、僕は勝手に感じました。

ジャガモンド斎藤:じゃあ、あれはアンギランスでいいんですかね?

ダイカイジュウ:いや、アンギラスとは言わないですよ、僕はもちろん。アンギラスさんとあの人を一緒にしちゃうとどっちもギャラ発生しちゃうんで。(笑)でもなんか噂によると、『ゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃』って金子監督のGMKっていう作品あるじゃないですか。昔はモスラ・キングギドラ・バラゴンじゃなくて、ゴジラに対する怪獣はバラゴン・バラン・アンギラスだったんですよ。なんですけど、あまりにもその、なんですかね…

ジャガモンド斎藤:地味すぎると。

ダイカイジュウ:ちょっとライブシーンでしか活躍してないねっていう。

ジャガモンド斎藤:言葉選びますね。(笑)

ダイカイジュウ:芸人で言うと、ライブシーンでメインに活躍されて、ソデに芸人集まってくるタイプなんですよ。(笑)なんですけど、やっぱり、どうしても、映画館でうつすってなると、そりゃM-1チャンピオンじゃないと出せないよ、ということになって、モスラ・キングギドラ・バラゴンになってて。その時のアンギラスの能力(ボツ案)が、氷の能力らしいんですよ。

ジャガモンド斎藤:ええええ!すごーい。それ金子さんが考えてたんですか?

ダイカイジュウ:はい、もう、それを考えて、提出したら、その、事務所さんの方から、「いや、いいんですけど!めっちゃオモロイんすけど!ちょーっと集客がね!」みたいな。(笑)だからここから皆がこの『ゴジラXコング〜』にいっぱい行ってくれたら、予算もどんどん増えていくじゃないですか。

ジャガモンド斎藤:だから、爆売れするしかないんですね。

ダイカイジュウ:もう事務所自体を!こう引き上げて行くっていうか。

ジャガモンド斎藤:箱推しになろうと。

ダイカイジュウ:みんなで箱推ししてくれたら、いつか、本当に、それこそ氷の能力を持ったアンギラスと、シーモがね、二人で、こう並び立つみたいなことがあるかもしれないです。

●感想

芸人ならではの例え話が面白いですね!

東宝怪獣の利用料金が高いという話は私も知っていましたが、ビリオンというワードには驚きました。ドルなのか円なのか、ビリオン(10億)が事実なら間違いなく円でしょうけど、本当ですかねー?(笑)

国内ゴジラ映画の予算が10〜15億円なのに、アメリカに10億円単位でふっかけるようなことをするのでしょうか?

1998年のトライスターピクチャーズ社が当時あまり日本の映画制作事情を把握してなかったから「ゴジラにこれでどうすか?」って提示してきた金額がそのくらいだった、という可能性は確かにあるかもしれませんけどね。で、それがそのまま業界の慣例になったとか。東宝が1998年版のあんなメチャクチャな企画でもOKしたのは、金額によるパワーが破格だったから、というのは結構あるかもしれませんね。

『ゴジラXコング』ではアダムウィンガード監督が制作会社に無理を言って東宝怪獣のモスラを使用したという話をどこかで読みましたが、私が想像してた以上に頑張ったということなのでしょうね。

ちなみに『ゴジラXコング』はレジェンダリーで一番低予算のゴジラ映画です。アフターコロナの衛生管理に加えて世界的な物価高騰のこの時期に、予算をここまで抑えたのは結構すごいと思います。意外と苦しいモンスターバースの台所事情。スター俳優が少ないのも制作費削減の一環でしょう。

ゴジラ:1.6億ドル
髑髏島の巨神:1.8億ドル
キングオブモンスターズ:2.0億ドル
ゴジラVSコング:2.0億ドル
ゴジラXコング:1.5億ドル

▼ゴジラの美味しいところ少ない?

ダイカイジュウ:ゴジラが少ないことが、僕ももちろん寂しいんですけど、これはもう本当さっき(東宝怪獣がレジェンダリー版に出演しにくい理由)もそうなんですけど、これ事務所(の都合)だとすごく感じたんで。ゴジラってもちろん事務所のチャンピオン、東宝大怪獣って事務所のチャンピオンじゃないですか。だから言うたら、その、なんですかね、浜田さんとか。ダウンタウンの浜田さんがやっぱ今チャンピオン、芸人界のチャンピオンじゃないですか。でもね、やっぱりね、コングって実はダイマル・ラケットさん。大先輩。(視聴者さんは)ご存知かわからないですけど、昭和のしゃべくり漫才の元祖と言われている…コングって、その、あまりにも後輩が売れすぎたんで、もうあんまり目立ってないですけど、本当はその後輩が憧れて、この人がいるから舞台立とうと思ったのはコングさんのおかげなんで。

ジャガモンド斎藤:円谷英二が当時、『キングコング』を観て、このクリーチャーがメインになるような映画ヤバ!みたいな。(*キングコングは1933年公開、ゴジラは1954年公開)

ダイカイジュウ:はい。こんなことができるんだと思えたのはコングさんの影響なんで。ゴジラはもう爆売れしてて、みんなの知名度も抜群だし、もちろん人気もあるんですけど。なんで今回、言うたら必殺技じゃないですけど、コングが持ってる超必殺技ことゴジラみたいな扱いだったじゃないですか。あれが、なんか、なんて言うんですかね、先輩にいい感じにこうメインの一番トップのキャストはコングに渡して、もちろんアナタが大先輩、ですけど逆に一番最後ゴジラみたいな。

ジャガモンド斎藤:だから、この、バランスですよね。だからバランスとしては同じでしょ、というか。だからタイトルもゴジラが先じゃんと。そういうことですよね。コングは二番目でしょ、とかいうことの。だからあのー、コングがゴジラを呼びに行って、でゴジラ勘違いしちゃって、わーって来たときにコングが「ちょ、ちょ、待ってください」みたいになりますもんね。(笑)

●感想

こちらも芸人を例えに使って興味深い話でした。こちらは100%同意というほどではないのですが、とても参考になると思います。

私はシンプルにアメリカ人のゴリラ好きが反映されただけだと思います。(笑)

日本人と比較にならないくらい、アメリカ人はゴリラが好きです。

監督はたぶんゴジラもめちゃ好きだと思うんですけど、アメリカの一般層にはコングが圧倒的に人気だと思うので。怪獣映画を観に行く客にばかりアンケートをゴジラとコングで人気が拮抗するような数字になるかもしれませんけど、世間一般ではそうはなりません。映画ビジネスとしては怪獣映画にそこまで興味がない人までリーチする必要があるので、コングをフィーチャーするのは商売の戦略的に正しくなるのではないかと。

どちらかというと、ゴジラの出番が少ないことに理由をつけて納得しようとした芸人(ダイカイジュウ氏)が、自分の属する社会(芸人社会)の仕組みに当てはめて納得したロジック、という要素が結構強いと思います。

でも、面白い解釈であることに変わりはないです。部分的には合っていると思いますし。でも、これが全てではないかな、という感じです。

●引用元

新作映画『ゴジラxコング 新たなる帝国』 抱腹絶倒レビュー! ゲスト:ゴジラ大好き芸人 ダイカイジュウ 【ジャガモンド斉藤のヨケイなお世話】

(了)

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