虫様筋の触診
【リハカレ公式HP】https://iairjapan.jp/rehacollege/前回まで小指について整理しまきました。今回のテーマとして、MP関節の屈曲、PIP関節・DIP関節の伸展に作用する”虫様筋”について整理していきたいと思います。
手指の動きを理解するためには虫様筋の走行と作用をしっかりと整理することが重要です。
前回までの内容はこちらから
臨床1年目の教科書
1 特徴
虫様筋の”触診する臨床意義”を説明するためには、走行と作用を確認する必要があります。そのため、起始、停止、作用を一度確認しましょう。
【起始】深指屈筋腱
【停止】第2~5指の指背腱膜
【作用】MP関節の屈曲、PIP関節・DIP関節の伸展
となっています。
このMP関節の屈曲、PIP関節・DIP関節の伸展という相反する作用を理解するために走行をイメージすることがポイントです。
虫様筋の腱は中手指節関節を掌側で横切り、遠位側では指の背側で停止しているため、相反する動作が可能となります。
この走行により、MP関節の作用するときには屈曲に、
PIP、DIP関節の作用するときは伸展に作用します。
2 触れることの臨床意義
では、実際に屈曲、伸展する際にはどのような働きになっているのでしょうか?
屈曲時
①PIP関節が屈曲してくると、側索が緊張してくる.。
②矢状索が末梢にずれ始め、側索の走向は回転中心よりも掌側となる。
③MP関節の屈曲が始まる。
④骨間筋は側索を通じて、屈曲に作用する。
伸展時
以前も紹介しましたが、手指の総指伸筋の機能としては示指から小指までのMP関節を伸展させます。
そして、PIP関節、DIP関節は虫様筋や背側骨間筋などの作用によって伸展していきます。
詳細としては
①MP関節が伸展してくると、総指伸筋の力は矢状索に吸収されPIP関節の伸展には作用しなくなる。
②側索が緊張してくる。
③骨間筋の力がPIP関節の伸展に作用する。
上記のことから虫様筋は複雑な手の動きに一役買っていて、手の器用さにも貢献しています。
そのため、手指の機能を見るときには絶対に確認しておきたいポイントです。
3 実際の触診方法
では、実際に触れていきましょう。
① MP関節を伸展に誘導
② 中手骨の橈側を触診
③ PIP関節伸展にてて収縮を確認
4 まとめ
機能解剖を整理するとその筋が生活でどのような役割を担っているのか?が理解できます。
それにより触診するための目的が明確になり、より臨床で活かす触診が習得できます。
ぜひ1度整理してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。
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