リハカレスタッフによる、新人さん向けのマガジンです。
前回までに機能解剖を基に、各骨や筋の触診する意義、各関節の評価する目的を明確にしてきました。機能解剖を知ることで、教科書と臨床が結びつき現場で活かせる知識が身に付きます。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回からは臨床で知っておきたいシリーズとして整形外科テストについて整理して行きたいと思います。 整形外科テストとは 整形外科テストは理学的検査とも言われ,道具を使わない徒手検査方法です。 臨床において、骨や関節、筋、神経などの運動器疾患の症状や部位を特定し、医学的
前回までに足部の安定性に寄与している内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチについて整理しました。 教科書では把握しているけど、実際その構造はどの様な役割があるのか?を整理することで、臨床でなぜ評価するべきか?が明確になります。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回は各アーチを保持するために必要な筋の評価について整理しましょう。 1 特徴 各アーチの役割を簡単に整理すると以下となります。 内側縦アーチ:”土踏まず“を形成し、歩行運動と密接な関係 外側縦アーチ:足のバ
前回までに足部の安定性に寄与している内側縦アーチ、外側縦アーチについて整理しました。それぞれの機能を確認することで、なぜそこを評価するべきか?が明確になり、アプローチにもつながる評価となります。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回は横アーチについて整理していきましょう。 1 特徴 横アーチとは、親指の付け根と小指の付け根を結ぶドーム型のアーチで、靭帯と足の外在筋、内在筋に支えられており、後足部レベル、楔状骨レベル、中足骨レベルに分類されます。 それぞれの構成、ポ
前回は外側縦アーチの機能、構造、と踵骨・立方骨部における動きと役割を確認しました。しっかりと、ショパール関節、リスフラン関節でも外側も評価する重要性が理解できました。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回は外側縦アーチの中足骨部について整理していきましょう。 1 特徴 前回の復習になりますが、外側縦アーチは足のバランスとの密接な関係があります。踵骨ー立方骨ー舟状骨ー第5中足骨から構成されており、特徴としては ・下腿三頭筋を効率よく作用させるために強固な構造になって
前回、前々回と足部の安定性に関係している内側縦アーチの構成、特徴、評価方法について整理しました。アーチを評価するだけでなく、アーチが低している、または高くなり過ぎている時は、どこの構成要素に問題が生じているのか?を細かく評価していきましょう。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 足部のアーチは内側だけでなく、外側縦アーチ、横アーチがあります。今回は外側縦アーチを構成するために必要な筋について整理していきましょう。 1 特徴 外側縦アーチは踵骨ー立方骨ー舟状骨ー第5中足
前回は足部の安定性に大きく貢献しているトラス機構について整理しました。内側縦アーチがなぜ重要か?どう評価するべきか?が機能解剖を整理することで理解できました。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回は内側縦アーチを構成するために必要な筋について整理していきましょう。 1 特徴 前回の復習ですが、足部骨格の全体の配列は、上方に隆起した軽い湾曲を示し、外観からは“土踏まず”として確認できます。これを足のアーチ(足弓)といい、力学的には合理的な荷重支持に役立っています。
前回はリスフラン関節でも特に負担がかかる、第2中足足根関節について整理しました。第2中足足根関節はリスフラン関節は頂点となるため、負担が大きくなります。解剖学的な特徴を踏まえることで、なぜそうなるのか?が理解でき、文字だけで覚えるよりも記憶に定着します。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回はリスフラン関節の残りである第3.4中足足根関節について整理していきましょう。 1 特徴 復習になりますが、リスフラン関節は後足部と中足部の中間にあり、前後のバランスを整える役
前回までに足部にある距腿関節、距骨下関節、ショパール関節、リスフラン関節の評価について、機能解剖を基に整理しました。機能解剖を確認することで、なぜその部位を評価するべきか?が理解でき、臨床で意味のある評価となります。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回からは足部のアライメントとそれに関係する筋について整理していきましょう。今回はトラス機構について整理します。 1 特徴 足部骨格の全体の配列は、上方に隆起した軽い湾曲を示し、外観からは“土踏まず”として確認できます
前々回からリスフラン関節の機能と、それぞれの関節の評価方法について整理しています。足部のバランスの機能を担っているリスフラン関節を評価する臨床的意義は大きく、必ず評価していきましょう。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回はリスフラン関節でも第2中足足根関節について整理していきましょう。 1 特徴 第2中足足根関節はリスフラン関節は頂点となる非常に負担の大きな部位です。そのため足の構造が崩れたり、外反母趾などの疾患で母趾に体重がうまく乗せられないような状態になると
前回はリスフラン関節の役割について整理しました。ショパール関節、リスフラン関節共に、臨床的役割を把握することでより具体的な目的を持った評価が可能となります。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回はリスフラン関節でも第1中足足根関節について整理していきましょう。 1 特徴 前回の復習になりますが、リスフラン関節は5本の中足骨と足根骨の間にある関節のことで、足の全体構造の中心です。 役割としては後足部と中足部の中間にあり、前後のバランスを整えます。 2 どう可動して
前回はショパール関節でも「踵立方関節」について整理しました。立方骨が歩行時にどう可動しているのか?を整理することで、なぜそこを評価するべきか?が明確になり、臨床的意義の高い評価となります。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回は足部のバランスを整えるリスフラン関節について整理していきましょう。 1 特徴 リスフラン関節は5本の中足骨と足根骨の間にある関節のことで、足の全体構造の中心であり、その中でも、第2趾のリスフラン関節は頂点となる非常に負担の大きな部位です。
前回はショパール関節について整理しました。ショパール関節は距骨下関節と協働することで足部の剛性と柔軟性を担当していることが理解でき、なぜ評価するべきか?も理解できます。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回はショパール関節でも、特に重要な「踵立方関節」について整理していきましょう。 1 特徴 前回の復習になりますが、ショパール関節は「横足根関節」とも呼ばれ、「距舟関節」と「踵立方関節」から構成されます。 特に今回注目していく「踵立方関節」の立方骨は舟状骨を下から支
前回まで足関節、つまり距腿関節のついて整理しました。距腿関節が可動する際にどこの関節が動いているのか?を整理することで評価項目が明確になります。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回は前回紹介した距骨下関節を評価する際、必ずセットで評価してもらいたいショパール関節について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? ショパール関節は「横足根関節」とも呼ばれ、「距舟関節」と「踵立方関節」から構成されます。 特にチェックしておきたいのが、運動軸が長軸と斜軸の2種
前回まで距腿関節がどう可動しているのか?それをどう評価していくのか?を整理しました。距腿関節は距骨の可動性に注目するだけでなく、脛腓関節も注目して評価していきましょう。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 足関節は距腿関節だけでなく、距骨下関節の可動性も重要です。今回は距骨下関節について整理していきましょう。 1 特徴 距腿関節の背屈の平均は26°、底屈の平均は48°と報告されている。しかし、ここで注目するべきなのが、距骨下関節は背・底屈に関連した運動として、この全可
前回は、脛腓関節の評価として近位脛腓関節の評価方法を整理しました。ポイントは腓骨頭を関節面の方向に誘導することです。しっかりと運動方向を意識して評価していきましょう。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回は遠位脛腓関節の具体的な評価方法について整理していきましょう。 1 特徴 前回の復習になりますが、脛腓関節は可動し、両果部間のスペースを一定の範囲内で変化させます。 具体的には底屈時に最小となり、背屈時に最大となります。これにより距骨が後方にスライドできるスペース
前回は足関節の背屈時に距骨が後方にスライドするためには、距骨と脛骨の間が開くことがポイントであると整理しました。そのため、脛腓関節の評価をすることが重要です。 前回の内容はこちら 臨床1年目の教科書 今回は脛腓関節の具体的な評価方法について整理していきましょう。 1 特徴 前回の復習になりますが、脛腓関節は可動し、両果部間のスペースを一定の範囲内で変化させます。 具体的には底屈時に最小となり、背屈時に最大となります。これにより距骨が後方にスライドできるスペースが確保されま