見出し画像

「じゃがいも」のお寺話10 お釈迦の伝記

お釈迦様は仏教を開いたとても尊い方ですが我々と同じ普通の人間です。
人並みをはるかに超えた能力の持ち主で一般の人の想像を何倍も超えてくるので確かに「超人」だったのでしょうが、例えば、想像できる範囲の超人的な人としたら科学者のアインシュタインなどがあがるのでしょうか。
少しニュアンスが変わってしまいますが、マイケルジョーダンやベーブルースなど、もしくは源義経や織田信長などを想像してお釈迦様も考えるのが正しいのかなぁと思ったりします。
優れた方であったので伝説もたくさんあるのは理解しますが、お釈迦様は普通の人間であったと認識した方が飲み込みやすいと感じています。

母親である摩耶夫人はお釈迦様が生まれてから7日後に亡くなったと伝わります。
お釈迦様の教えには少なからずこの母との死別が影響しているのではないかとの話を聞いたことがあります。摩耶夫人との死別はあまり語られないですが、生まれた時からずっと抱えていた苦しみの一つとしてお釈迦様の説いた教えに影響はあったのかなぁと感じます。

仏伝ではお釈迦様の出家のきっかけは「四門出遊」(しもんしゅつゆう)という話で語られます。
お釈迦はある時、家臣を連れて東の門から城外へ出かけました。訪れた先には老人の姿がありました。お釈迦様は「あの人は何者か?」と家臣に質問したようです。お釈迦様の周りには老人が全くいなかったのか、不思議に思いますが出家の理由をわかりやすく説明するためでしょうか。

家臣「老人です。」
お釈迦様「人は皆、あのようになるのか?」
家臣「はい、人は誰でもやがて老います。」
こんな会話があったとか。

次の日、お釈迦様は南の門より出かけて病人を見て、その次の日には西の門より出かけて死人を運ぶ行列を見ました。
さらに次の日、北の門から出かけたお釈迦様は出家した修行者(沙門 しゃもん)の姿を見ました。
お釈迦様は、この修行者の清々しい姿に感動したようで、出家の決意を固められたと言われています。

人生の根本的な苦しみの老・病・死に直面し、その苦しみから解放される方法を見つけるために修行者への感動が後押しをして出家という道を選んだと仏伝には記されているようです。

仏教では四苦八苦といって基本的な苦しみは4つあり、生•老•病•死と言われています。
生も苦しみなのかと言う疑問ですが、輪廻して生まれ変わることが苦しみの根源だと考えるので合わせて四苦とするという説明はしっくり来るかなぁと思います。生まれる場所や家柄は選ぶことはできないと説明されたりもしますが本質は同じことでしょうか。

愛別離苦(あいべつりく)
•好きな人との別れ
怨憎会苦(おんぞうえく)
•嫌いな人との出会い
求不得苦(ぐふとっく)
•欲しいものは手に入らない
五蘊盛苦(ごうんじょうく)
•自分の身体や心も思い通りにならない

この四つも苦しみとしています。基本の四苦と後の四苦を足して全てで八苦なので四苦八苦となるようです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?