マガジンのカバー画像

科学教育アドベントカレンダー2023

19
科学教育アドベントカレンダー2023に参加いただいたnote記事のまとめです https://adventar.org/calendars/9086
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

科学教育 Advent Calendar 2023開催!

執筆者名:下平剛司 (JAAS教育対話促進プロジェクトチームリーダー)  こんにちは! JAAS教育対話促進プロジェクトチームリーダーの下平剛司と申します。この記事では、プロジェクト初の企画である「科学教育アドベントカレンダー2023」について紹介していきます! 科学教育 Advent Calendarとは?「科学教育」を共有する場を創る  教育対話促進プロジェクトは「科学教育で繋がる場を創ること」を目指して活動するJAASのプロジェクトです。  今回の企画名の中にある

JAASで「科学教育」をどう扱うべきか?

執筆者名:下平剛司 (教育対話促進プロジェクトチームリーダー)  こんにちは,JAAS教育対話促進プロジェクトチームリーダーの下平です。 今回の記事では,教育対話促進プロジェクトの背景として,JAASという団体で「科学教育」というトピックを扱っていくにあたって僕自身が考えてきたことを(割と素直に)ご紹介できればと思っています。 「科学教育」を扱うって大変!!!「科学教育」のイメージは十人十色・千差万別!  突然ですが,「科学教育」と聞いてなにを思い浮かべますか?  学

オールとエクセレンスを広げる科学教育

執筆者名:山形方人 「Science for all (すべての人のための科学)」 「Science for excellence(卓越のための科学)」 この2つのコンセプトは、科学の普及と発展を両立させるために重要です。 「Science for all (すべての人のための科学)」とは、誰もが科学に触れ、科学の楽しさや面白さ、重要性を理解できるようにすることです。そのためには、わかりやすい科学教育や、科学体験の機会の提供などが必要となります。 「Science fo

誰もが科学を楽しめる実験教室へ

こんにちは、サイエンスコミュニケーターのゆーみるしーです。2023年12月2日、つくば自立生活センター ほにゃらさんにお招きいただき「水の色を変えてみよう-障害があってもできる科学実験教室-」を実施しました! 開催のきっかけは、あるイベントで知り合った車椅子に乗っている方が、私が実験教室を開いていることを知り「障害があってもできる実験教室はできないか?」と声をかけてくれたことでした。 学校で必ず行う理科実験。しかし、障害のある方は自分の手で実験を行う機会が少ないことを知り

10代の未来を切り拓く: イノベーションユース シーズン2

執筆者名:大賀哲 (日本科学振興協会) こんにちは!日本科学振興協会(JAAS)の大賀哲(おおが・とおる)です。今回は、科学教育や科学文化に関する記事を毎日1つずつ投稿していく「科学教育 Advent Calendar 2023」の場で、私たちの企画ーイノベーションユースのお話をさせていただきたいと思います。 中高生の研究活動をサポートする!イノベーションユースは、10代の若者たちが研究アイデアや社会問題に取り組むためのプログラムです。このプログラムでは、中高生がメンター

コミュニティの中の学び~地域サロンから見えてくること~

執筆者名:森真由美 (牡丹の会 主宰) こんにちは。名古屋市のふれあい・いきいきサロンとして「牡丹の会」を主宰してる森真由美です。いきいきサロンなるもの、一体何かといいますと、地域の住民が主体となって進めていく交流活動です。高齢者・障害者・子育て世代が、地域でいつまでもいきいきと暮らせることを目指しています。 科学と関係あるの?と思う方がいるかもしれませんが、私は、人間の生きる営みそのものがサイエンスだと考えています。生物学・社会学・生活科学などなど、新たな発見が積み重な

中学校の理科教員として働き始めて

この記事は『科学教育Advent Calendar 2023』12月11日の記事です。自分は途上国の理科教育改善に興味があり、現地で理科授業を行った際に、まずは自分の授業力を磨かないといけない、、と感じたことから、日本で理科教員としての経験と指導力を積むことにしました。 今年度からスタートした、かけ出し中学校理科教員として思ったことや感じたことを徒然と書いてみます。 学校の先生って楽しい! まず一つ目に感じたことは、学校の先生って楽しいなあという事です。自分の勤めている学校

Podcastで聞く!東工大・益学長が語る「突き詰める心」の大事さ

こんにちは!一般社団法人LeaLの小池です。 この度はJAASの下平剛司さんからお声かけいただきまして、科学教育アドベントカレンダー2023に参加させていただきました。 この企画では、科学教育や科学文化に携わる方々が毎日異なる記事を紹介していきます。 「科学教育でつながる場を創る」ことが目的なので、ぜひ他の記事もチェックしてみてください! 今回は科学教育や科学文化に関わるお話ということで、私たち一般社団法人LeaLが配信しているPodcast番組『サイエンスラバー』を紹介

理科観察実験アシスタントとして働いてみて

執筆者名:F.M. (某自治体教育委員会所属の理科観察実験アシスタント)  こんにちは!私は某地方都市(人口2万人弱の過疎が進むけれど海と星が綺麗な街)の理科の実験観察アシスタントとして公立小学校で勤務している者です。今回は、理科観察実験アシスタントについて紹介させていただきます。ちなみに、三人の子ども(中2息子、小5息子、小3娘)がいて、夫は単身赴任が10年目になります。平日は残酷なくらいのワンオペです。 ※本記事は匿名記事です。個人や自治体を特定するSNSでの書き込み

理系嫌いだった文系出身女子がSTEM/STEAM教育を研究している理由

執筆者名:田中若葉 (東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科) 自己紹介 初めまして。東京学芸大学大学院博士課程2年の田中と申します。今回はこのような機会をいただきありがとうございます。私は現在、STEM(ステム)/STEAM(スティーム)教育に関する研究や実践を行っていますが、理系出身で理系が好きだったわけではありません。そんな私がこの研究をしている思いを、少しラフにお話させていただこうと思います!  そもそも、STEM(ステム)/STEAM(スティーム)教育とは何かと

研究者コミュニティと実務者コミュニティの境界を超えること

この記事は「科学教育 Advent Calendar 2023」15日目の投稿です。 本記事では、理科教育のジャーナルで有名なJournal of Research in Science Teaching に掲載された以下のTaylor et al.(2023)を紹介します。研究者と実践者のコミュニティをどのように架橋するかみたいな話です。 Taylor et al. (2023). Crossing boundaries between research and prac

新たな解釈の可能性に開いていること

執筆者名:舟橋友香 (奈良教育大学) こんにちは,奈良教育大学の舟橋友香です. 数学教育学を専門としています. 日本科学教育学会(JSSE)への参加がきっかけで科学教育に携わる皆さまと交流するようになり,そのご縁で「科学教育Advent Calendar 2023」の企画に参加させていただくことになりました.今回は,「代替世界の可能性」ということをテーマにしたいと思います. はじめに「女性研究者の割合を◯%以上とする」 「理事会や委員会等における女性役員の比率が◯%になる

トイストーリーと理科授業

私の上の息子が幼児の頃、よく映画を一緒に見ました。息子を膝の上にのせて映画を見る時間は私にとって至福の時間で、仕事の疲れも忘れて2人で一緒に楽しんだことを覚えています。彼はピクサーがお気に入りで、特にトイストーリーが大好きでした。主人公であるカウボーイ人形のウッディが持ち主の男の子の成長を喜びつつも、男の子が自分から離れていくことに寂しさを感じる描写が、自分と息子の関係とよく似ていて、私自身にとってもかけがえのない大好きな作品になりました。 それにしても不思議だったのは、3

中学校理科電気回路における思考を測る問題の紹介

はじめに本記事は、科学教育 Advent Calendar 2023の12月19日の記事です。 https://adventar.org/calendars/9086 学習評価で簡単な観点・難しい観点 我々教師は、授業をすれば評価をしなければなりません。 何を用いて、どのように評価するのかは真剣に考えなければなりません。 個人的な印象ですが、知識・技能の評価は結構行いやすいのではないか?と思っています。 難しいとされているのは、思考力・判断力・表現力及び主体的に学習に取