中学校の理科教員として働き始めて

この記事は『科学教育Advent Calendar 2023』12月11日の記事です。自分は途上国の理科教育改善に興味があり、現地で理科授業を行った際に、まずは自分の授業力を磨かないといけない、、と感じたことから、日本で理科教員としての経験と指導力を積むことにしました。
今年度からスタートした、かけ出し中学校理科教員として思ったことや感じたことを徒然と書いてみます。

学校の先生って楽しい!


まず一つ目に感じたことは、学校の先生って楽しいなあという事です。自分の勤めている学校は、山の中にある全校生徒が約300人の落ち着いた学校です。
また、田舎特有の人間関係の濃さがとても心地良く、保護者さんのお家に飲み会に招いてもらったり、郵便受けの上に野菜やご飯を置いて頂けたりします。



そんな山の中の学校で、何をしている時が1番楽しいかと言うと、こんな展開にしたら分かりやすいかな?と授業を考えている時です。
考えた通りにはなかなか上手くいきませんが、その中でも実験や観察の中でわぁ〜という声が聞こえてきたりするとよかった!と何よりも嬉しさを感じます。
他にも部活動として指導している生徒たちが記録を向上したり、人間的に成長している姿を見て、こうした子供たちの成長に自分が関わっているのかと思うと、とても誇りをもてます。

ただ、社会人として働くってこんなに大変なんだ!と思うこともあり、、。長らくの学生生活(学部5年、修士4年)を終えて社会人になった自分には物事を同時並行的に進めるスキルであったり、見通しを持って仕事を進めていく能力がまだまだ不足しているなぁと感じます。
全社会人として働かれている皆さんがすごすぎる!!!!と感じた一年でした。

2つ目に、授業をするって難しい!という事です。


これまで、理科教育については色々と研究を見てこんな研究結果や実践があるんだ!という事を多少なりとも見てきたつもりでいました。
ただ、それを実践するとなると、全く自分の授業に落とし込めておらず、授業って難しいなあとひしひしと感じています。
今の自分の課題は、①授業中にたくさん話しすぎることと②指示を後出ししてしまうことです。

また、授業づくりについては、ただ単に授業だけを考えればいいのかというわけではなく、話の聞き方などの学習規律の指導や発言や議論ののしやすい環境などの学習環境づくりも重要な要素になってくるんだと改めて感じました。
そうした点においても、自分はまだまだだなぁと感じることが多々あるので、来年以降、自分の授業実践をより良いものにできるよう、課題の克服に1つずつ取り組んでいけたらと思います。

3つ目に研究の視点から現場を見つめてみると


いろいろな他の教科の先生方の授業を見て勉強させて頂く機会が多くあるのですが、特に1枚ポートフォリオ評価(OPPA:One Page Paper Assessment)に基づく振り返りシートが他の科目でも使われている先生(数学、英語など)が多くいらっしゃいました。


また、社会科の先生方はトゥールミンの論証構造に基づいて、他者を納得させる取り組みという実践をされており、実際に先生とお話しすると、「トゥールミンモデルは論証の型が示されていて、そのワークシートを用意するとすぐに活用できるから、結構使いやすいよ」という声がありました。
このように、OPPAシートやトゥールミンの論証構造など、ワークシートなどに明示しやすい研究というのが現場の先生方にとっては使いやすいため、受け入れられるのかなあという印象を受けました。

終わりに

来年で初任者研修が終わります。また初任者研修の2年目には何か自分の実践を研究としてまとめるというものがあります。大学院を修了した自分としては、先行研究を踏まえつつ、自分の実践を見直すことができる研究にしたいところです。
また、研究の時間を捻出するのが今はなかなかできていませんが、来年からは授業づくりと同様に、いろいろな研究についても進めていけたらと思っているところです。

教員生活を通した目標


教員生活を通した目標として、①授業での実践力をつける!ことと、②研究実績を積む!ことを達成できるよう、2年目以降も自分を律して頑張っていけたらなと思います。

本当に徒然とまとまりのない文章ではありますが、1年目の備忘録としてここに残しておきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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