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読書

60年ほど前のエポックで『絵はリズムだ』と言う言葉に拘っている。大体整合は取れたが、最後の締めとして誰が言い始めたのか確認作業に入った。私の記憶では大岡昇平が言い初めだ。ところが、大岡昇平を再度読み始めたがどこにもそれらしい痕跡がない。さては叔母の書庫にあった獅子文六が「大岡昇平が『絵はリズムだ』と言った」と書いていたと考え、獅子文六を取り寄せ読み始めた。源氏慶太に至り、今、坂口安吾に取りかかった。内容のあまりの面白さにハマってしまっている。

高校時代は1日3冊のペースで読めたが、最近は3日に1冊のペースにスピードダウンした。視力の関係もあるが、知力の関係も大いに影響していると思う。当時は知識が不足しているので、字面だけを追っていたのだった。つまり読書量は多いのだが何も読み取っていない。

読書からは自分の知っている範囲のことしか読み取れない。だから、本は2度3度繰り返して読む必要を感じている。読めば、かすかに記憶に残る。そのかすかな記憶が体験を通じて知識となっていくのだ。

蔵書の一部3000冊ほどを助けていただいてデジタル化した。いつでも ipad で読めるが実際の本の魅力も捨てがたい。ipad で読むのは旅の間だけになった。

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