Victorandresbelaunde

30年の会社員時代に海外駐在を3か国、合計12年弱経験したことで、日本のすばらしさをよ…

Victorandresbelaunde

30年の会社員時代に海外駐在を3か国、合計12年弱経験したことで、日本のすばらしさをより強く実感。現在は個人事業主。

最近の記事

骨太な議論に発展しないのは

選択的夫婦別姓を導入すると、子供や孫など子孫はどうなるのか?という問題点を指摘する誰かのコメントを読んでふと気づいた。たしかに、夫婦間では選択できても、子供はどちらかの姓を絶対的に選ぶことになるわけだから、”選択しない自由”を奪うという根源的矛盾を孕む。 そもそも子供の姓はいつ誰が決めるのだろうか?出生届にはどちらかの姓を選択しているはずだが、まさか生後間もない赤ちゃんが選べるわけがないので、例えば成人するまで正式な姓の選択を保留します、とか二重国籍のような扱いになるのだろ

    • 負債運用

      尊敬する経済アナリスト、森永卓郎氏の最新著書を読んだ。NISAなんてやめろというテーマは今の時代なかなか勇気あるご発言だが、手に取ったのは他でもない、NISAをやめようと思ったからだ。 昨今の株式市場乱高下は、上がっても下がっても大きく市場が動きさえすれば儲かる仕組みを持つ一部の人たちのためにあるようなものだ。翻って私のNISAはしっかり沈んでいる。森永卓郎氏はこれをゼロサムゲームと断じる。 私の場合、(幸か不幸か)全部失っても困らない程度の金額を運用しているだけとは言え、

      • 二元的代表制の重さ

        某県の首長のパワハラ疑惑が物議を醸している。パワハラに関するアンケート結果の、仮に、半数が事実であったと仮定しても、この首長の鈍感力はなかなかのものだと思う。 しかし首長の任期は原則4年であり、この首長の場合残り1年弱だとすれば、私自身を含む外野がとやかく言うことでもないような気がする。その首長を選挙で選んだ県民が判断することではないだろうか。もちろん、百条委員会を構成するのは、同じく選挙で県民に選ばれた議員なので、二元的代表制の下で首長と地方議員の立場は対等だが、首長の資

        • 過剰品質社会が生むひずみ

          以前暮らしていたある国で、いわゆる宅配便が指定日時に本当に届いてとても驚いた経験がある。宅配便の日時指定はもとより、公共交通機関の時刻表も、基本的に存在しないか、信用できない国の方が圧倒的多数だろう。その日も、どうせ待てど暮らせど届くわけないとたかを括っていた。 日本の宅配便は時間枠まで細かく設定されている。たしかに便利だが本当にそこまで必要だろうか。「さすがにそこまでしなくても社会」の象徴である。1時間に一本しかない路線なら別だが、都心のバスに時刻表が必要だろうか?あれば

        骨太な議論に発展しないのは

          やらない方がいいこと#仕事での気づき

          私は、いわゆる高学歴の人がたくさんいる会社に30年間勤めたが、一番の気づきは、人間の能力に天と地ほどの差はないということだった。私自身は普通の学歴なので、こう言い切ってしまうと、単なる負け惜しみにしか聞こえないだろうし、控えめに言っても私はできる組織人ではなかったので、ここでは、やった方がいいことではなく、やらない方がいいことを敢えて提言してみたい。 ①決して上司に盾突いてはいけない。 上司だって人間だ。自信がなくてどうしたらいいかわからないこともあれば、苦手なこともある

          やらない方がいいこと#仕事での気づき

          人生で一番大事な2日#未来のためにできること

          未来のためにできること、それは私たち一人一人が“自分”という唯一無二の社会的リソースを一生で100%使い切ることだと思う。私自身について言えば、それは過去の経験を活かしつつ、これからの人生で、多文化共生社会の懸け橋になることだ。 私の半世紀の人生を振り返ると、幼稚園の園長先生がスペイン人だったとか、受験勉強で唯一の得意科目が英語だったとか、人生の有意な時間を広島で過ごしたとか、海外3か国に合計10年以上暮らしたとか、これまで世界45か国を訪問したこと等が思い浮かぶ。それらは

          人生で一番大事な2日#未来のためにできること

          Omae Kite Yattemiro!!! 再び

          かつて、とある新興国で仕事をした。その国で何か業務上のトラブルが発生するたびに、日本や近隣先進国にいる同僚や上司からお叱りを受けた。人間、精一杯頑張ってもできないことは山ほどある。ましてや、そこは命の保証もない場所だった。通常必要とされる緊張感とは異なるレベルの緊張感を伴う生活をしながらの、仕事である。現地スタッフも、なかなか日本人の私が思うように働いてはくれない。しかしそれ自体は悪いことではなく、文化や価値観の違いであって、その点も新興国での仕事の一部である。 しかし、日

          Omae Kite Yattemiro!!! 再び

          #炭酸が好き

          約30年前、スペインに住んでいた。住み始めた当初は、炭酸ガス入りのミネラルウォーターは珍しかったが、スペインの乾いた気候と塩味の濃い料理によく合う飲み物で、エスプレッソコーヒーと並ぶ大好きな飲みものへとすぐに昇格した。 あるとき、ちょっと面倒な仕事で3日間バルセロナ市内のホテルに缶詰めになった。20代半ばだった。ルームサービスで、仕事中のわずかな時間で食べる生ハムとチーズのサンドイッチを格別に美味しくしてくれたのは、Vichy Catalanというバルセロナの炭酸ガス入りミ

          ラストワンマイルが根性論

          体操選手の喫煙・飲酒問題が取り沙汰されている。アスリートにとって喫煙や飲酒がすくなくともフィジカル面でプラスにならないことくらい、当人が一番よく理解していたはずだ。にもかかわらず、食指を伸ばしてしまったことの意味はどこにあったのだろう。 オリンピックに出場し、しかもキャプテンを務めることの重圧から少しでも解放されたいという欲求は(凡人の私にはとても想像できないにしても)ある程度理解はできる。 組織として、そうした目に見合えない重圧との向き合い方が改善されるべきなのだろう。

          ラストワンマイルが根性論

          無(所属)には無を、派には派を

          都知事と都議会議員補欠選挙の結果はきちんとシンクロしていた。かつて2位じゃだめかと詰問した人が3位に留まったのはとても気の毒だったが。〇〇〇から国民を守る人たちのおかげで結果的に投票率が上がった。イメージ戦略にたけた新人は大躍進していまや時の人となっている。この選挙は、いま有権者は、単なる変化ではなく、意味のある変化を求めているという明確なメッセージになった。 現職知事はこれまでたしかに大きな失態はないのだろう。新卒採用ならともかく、半世紀も前にどこで何を勉強したかは、私に

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          空の山手線から考える

          午後3時、拙宅上空に山手線が走り出す。いっせいに羽田空港へと向かう飛行機たちだ。東京オリンピックの増便対応の暫定ルートだったはずだか、いつのまにか正規ルートの一つに”昇格”してしまったようだ。いまどき、空中での飛行機同士の衝突事故は起こりにくいと信じるものの、もし部品が落ちてきたら、たとえボルト一つでも大変なことになるだろうと心配しながら空を見上げる。まあ、旅客が増えること自体は経済的に悪いことではないし、午後7時まで4時間の爆音に限ればはなんとか我慢できる。 しばらく前、

          空の山手線から考える

          法は世につれ、世は法につれ

          電動キックボードが物議をかもしている。何ごとにも、プラスマイナスあるから仕方ないが、もし同じサービスを過疎地で展開する事業者が出現すれば、評価はガラリと変わるに違いない。知らないだけで、既に成功者がいるのだろうか? 以前暮らした南米のある国では、5-6年前爆発的にキックボードが普及したが、事故やトラブルが多すぎてあっという間に消えた。記憶が正しければ禁止された。いま、日本で拡大しているのはマナーがマシであることの証左かもしれない。 そもそもユーザーのマナーなしでは、肝心の

          法は世につれ、世は法につれ

          Nice-to-haveの罠

          Nice to haveをセールスポイントにして数々のヒット商品を産んだメーカーのCMがお詫びだけに切り替わって久しい。 そのメーカーのメガネ拭きを愛用して15年くらいになる。海外駐在中は年に一度の一時帰国時、一年分買い込んで飛行機に乗ったものだ。日本のNice to have は、日本人はもちろん海外の人たちまでも惹きつけてやまない。ちょっとした日用雑貨、文房具はもとより、健康食品もだろう。 しかし、Nice to haveとMust haveの違いがとてつもなく大きか

          臆病者だけがもつ勇気

          石丸伸二なる人物が話題となっている。久々に民意を表示する機会を得たことで、日本人の1割を占める都民は嬉々としている。自分もその一人だ。個人的には前回、前々回の都知事選挙は投票したくても日本にいなかったり、海外赴任からの帰国直後で選挙権がなかったりで、2012年以来ということもあいまって。 普通、最高学府を卒業し、大手企業に就職すれば、人生ほぼ安泰だ。この人を突き動かすものは何なのかとても興味がある。石丸氏は、米国で暮らしたことで日本のそして故郷の素晴らしさを実感したという趣

          臆病者だけがもつ勇気

          トリプルウインと三方良し

          大手金融グループに業務改善命令が出された。内情は全く分からないが、なぜ、ルール違反が起こってしまったのだろう。新聞やマスメディアの「けしからん、ほれ見たことか」と鬼の首を取ったような論調で溜飲が下がる向きも多いだろうが、少し遠くから本件を見てみた。 営利企業に勤めていれば、誰しも収益を上げることが求められる。おそらくルール違反を犯すリスクとその結果がもたらすリターンを天秤にかけて後者を優先したのだろう。しかし、本当にそれだけでそのような危ない行動にでるだろうか? いまどきル

          トリプルウインと三方良し

          政見の発表は候補者の義務で、それを放送するのは誰の義務だろう?

          ○○〇から国民を守る人たちの政見放送が○○〇で放送されていた。候補者は政見を述べる義務があるが、どんな内容であっても放送する義務が○○〇にはある。ということは、もし〇〇〇が受信料をもらう組織でなかったら、この人たちの政見を放送する義務はなかったということになるのだろう。つまり、〇〇〇から国民を守る人たちの主張は、少なくとも○○〇から発信することはできなかったのだろう。しかしもし、○○〇が受信料をもらわない組織であったとしたら、この政党はそもそも存在していなかったことになるわけ

          政見の発表は候補者の義務で、それを放送するのは誰の義務だろう?