夜空に舞う ホタルよ、踊れ
最近、みなさんのnote記事を見て、季節を感じるようになってきた。
ついこの間まで「ツバメ」の話をよく目にしていたが、最近は「ホタル」の話を目にするようになった。noteで季節を感じる不思議さよ。
ぼくの子供の頃は夜になるとホタルが飛び交うような小さな小川が近くにあった。しかし、道路整備の関係で小川が用水路に変わったため、いつしかホタルを見かけなくなってしまった。6月になると周りの田んぼでよく目にしたホタルの日常の風景も、今ではわざわざ遠出をしてホタルを見に出かける行事に変わってしまった。
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(ここからはホタルは関係するけど、別の「ホタル」の話になるので、この手の話題を嫌う方がいたらここで退席お願いします。)
長野にいたころ、東京から来ていたGさんたちとよく飲みに出かけた。Gさんは宴会芸が得意で、酔っぱらうといつも「ホタル」を披露するのだった。
Gさんは自分の吸っていた煙草を半けつに挿して、「ほーたる、こい」と歌い歩くのだ。その芸でぼくらはいつも大盛り上がり。宴会芸を持たないぼくは、Gさんが心底うらやましかった。ぼくもいつか宴会芸を披露できる人間になりたい、そう思った。
ただ、宴会芸は誰がやっても成功するというわけではない。その人の性格に合った芸でないとだだすべりする。ぼくに「ホタル」はちょっと似合わなかった。あれは剽軽なGさんだからこそできたのだと思う。だれかぼくに似合った宴会芸を教えてほしいものだ。
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出雲神話で宴会芸の使い手といえば、天宇受売命(あめのうずめのみこと)だろう。
スサノオの乱暴狼藉に頭を悩ませたアマテラスは天の岩戸に隠れてしまった。アマテラスが隠れてしまったために天は真っ暗になってしまった。そこでアマテラスに出てもらうべく、余興をすることとなる。
『古事記』では次のように記述されている。
「槽伏(うけふ)せて踏み轟こし、神懸かりして胸乳かきいで裳緒(もひも)を陰(ほと=女陰)に押し垂れき。」
つまり、 天宇受売命がうつぶせにした槽(うけ 特殊な桶)の上に乗り、背をそり、胸乳をあらわにし、裳の紐を女陰まで押したれて、低く腰を落して足を踏みとどろかし(『日本書紀』では千草を巻いた矛、『古事記』では笹葉を振り)、力強くエロティックな動作で踊って、八百万の神々を大笑いさせた。
その「笑ひえらぐ」様を不審に思い、戸を少し開けたアマテラスに「あなたより尊い神が生まれた」と天宇受売命は言って、天手力男神に引き出して貰って、再び世界に光が戻ったという。
これ今だったら、完全にセクハラどころか犯罪扱いにされるだろう。まだGさんの「ホタル」が可愛げがある。しかし、それによってアマテラスは天の岩戸から出てきたのだから、天宇受売命の宴会芸(宴会芸とは呼べないか)も大したものである。命がけだったのだろう。日本最古の芸人(踊り子)ともよばれている。
残念ながら出雲には天宇受売命を祀る神社がないので、今回はスサノオとアマテラスを祀った日御碕神社を紹介しよう。
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今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
よかったら、日御碕神社にもいらしてください。
隠れていたら天宇受売命が踊りだすかもしれませんよ ♪
お待ちしています。
ゴゴゴゴゴッ
(この音は!?)
あっ!(ヒトコトヌシ)
こちらでは出雲神話から青銅器の使い方を考えています。
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