136 出願できなかったカリフォルニアの大学訪問。
1人で迷子になる。
翌朝のモーテルの朝食は、小さな食堂で自由に食べるビュッフェ方式。
初めて自分で焼いて食べるアメリカン・ワッフルはおいしくて、大好きになっちゃいました。
りんごも、アメリカのりんごって小さいんだなぁと知りましたが、普通においしいんですね。
食べ終わると、さっそく娘は大学を見に行きたいと言って、1人で先に行ってしまいました。
私はまだフライトの疲れが残ってたので、もう少し寝てからと部屋に戻ることに。
そして、10時半ぐらいに大学で落ち合う予定でした。
ところが、いざ 1人で出かけてみると、モーテルの前から出ているバスに乗ればいいと教わったものの、東京のバスみたいに頻繁に時間通り走ってるわけじゃありません。
だいぶ待ってやっと乗ったら、そのバスで大学まで行けるわけじゃない。
結局、バスじゃなくて路面電車に乗り換えることになりました。
その路面電車もまた乗り換えが必要で、どこで降りればいいのか、どこで乗ればいいのかよくわからなくて。
乗客の女性が降りるところや乗り換え方を教えてくれましたが、とにかく広いのでどのくらい歩けばいいのか、こっちの方向でいいのか、オレンジ・カウンティーの街中で半分迷子な状態に。
でも、てくてく街を歩いていると、大学に近づくほど素敵な街並みです。
住宅街もこぎれいだし、お店の並ぶ繁華街はちょっと古き良きアメリカの雰囲気。
路面電車が走ってるぐらいだから、そういうレトロさが特徴の街なんでしょう。
高級住宅街といってもきらびやかなわけじゃなくて、広々として明るく安全な感じ。
セレブが住むような地域は、もっと海沿いとか山沿いなのかもしれません。
そのうちようやく大学行きの路面電車に乗って、大学に辿り着きました。
フィルムスクール第4位のチャップマン大学。
支払い能力さえあれば、一番娘が出願したかったチャップマン大学。
当時は全米のフィルムスクール・ランキングで第8位でしたが、今はどんどん人気や実績が上がっていて、USCやUCLAに迫る第4位となっています。
歴史はそれなりに古いものの、最近新しく立て替えられたのか、カリフォルニアらしい南欧風の建物がいくつもありました。
娘と無事に落ち合えて、想像以上に美しく真新しいキャンパスを散歩。
ちょうど学生によるキャンパスツアーが行われていて、一緒に混じって説明を聞くことに。
建物の中の教室も設備が最新のようです。
また、学生寮の中にも入らせてもらえました。
2〜3人部屋で、2段ベッドがあったりしましたが、とにかく部屋も新しくてきれい。
寮生活も快適なんだろうなー、という感じでした。
ツアーが終わると、広々したおしゃれなカフェで休憩して。
なんか私まで学生気分になれて、楽しかったです。
そして、キャンパスの気分を味わえた娘は、気持ちに区切りができたようでした。
「うん、やっぱりいいわ。
私はあの大学で頑張る。」
ここの恵まれた映画学部で学ぶことはできないけど、自分を受け入れてくれたあの大学で、精一杯できることをしよう。
そんなふうに、自分の道は間違っていないと覚悟が決まったようでした。
初めてのUber。
チャップマン大学の後は、近くの古き良きアメリカっぽい繁華街へ行き、レストランでアメリカ名物のハンバーガーを食べることに。
ハンバーガーと言えばファーストフード店のしか食べたことがなかったけど、なるほど専門のレストランではパンも香ばしくて美味しいし、肉もジューシーだし、本場アメリカのハンバーガーってほんとにおいしいんですね〜。
そして、近くにショッピングモールがあるようだったので、Uberのタクシーを呼んでモールまで行くことに。
この当時は、まだ日本ではUberは一般的でなかったので、初めてでドキドキ。
また、ここまでずっと、このオレンジ・カウンティーで出会うのは多くが白人でしたが、このUberの運転手さんは初めてアフリカ系の人だったんです。
カーステレオでは音量大きめのヒップホップが流れていて、終始無言。
ちょっと怖い感じで、降りるまで落ち着きませんでした。
でも無事にモールに行けて、Uberって安くはないけどまぁリーズナブル、アプリでわかりやすくて便利だなー、って学びました。
オレンジ・カウンティーのおしゃれなショッピングモールの雰囲気も楽しんで。
カリフォルニアの最後の夜が、無事に更けていきました。