スター・ウォーズ ビギナーズ・ガイド
「スター・ウォーズ」は「エピソード4」から!
「スター・ウォーズ」に興味を持った多くの方が最初にぶつかる壁として「『スター・ウォーズ』はどれから観たら良いのか?」という視聴順の問題があります。
結論として映画作品を公開順に『原作者のジョージ・ルーカスが製作した6作品』をまず観て下さい。
他のすべての関連作品はこの6作の派生作品と言えますから、この6作さえ観ていれば、あとはどのシリーズから見始めても混乱は無いと思います。現在配信中の最新のドラマシリーズ『オビ=ワン・ケノービ』もこの6作だけを観ていれば充分ストーリーを楽しむことができます。(※2022年6月時点)
そして、いちばん注意していただきたいのが「最初の作品は『エピソード4』」という点です。「エピソード1」から観てもお話の辻褄は合っているのですが、映画の仕掛けをストレートに最大限楽しむには何と言っても公開順がベストです。
最初の3部作を観よう!
現在「スター・ウォーズ」は諸配信サービスで視聴することができますが、サムネイルにそれが「何番目のエピソードであるのか」の記載がありません。
まずは「エピソード4 新たなる希望」を検索してみてください。
最初の三部作は、農民の青年ルークが2体のドロイド(ロボット)との遭遇を機に圧倒的な軍事力と恐怖で支配を広げる『銀河帝国』とその支配に抵抗する『反乱同盟軍』の戦いに加わることとなり、『ジェダイの騎士』として成長しながら、仲間と共に苦難に立ち向かっていく物語です。
原作者のジョージ・ルーカスは当初「エピソード1」から順に製作するつもりで壮大な物語を考案し映画会社に企画として持ち込みましたが、散々ダメ出しを受けて「一番面白い部分だけ先に形に」と考え、採用された内容がこの第1作目です。
映画が大ヒットし、続編「帝国の逆襲」公開を経て第1作が再上映された際、「エピソード4」の表記が付け加えられました。タイトルに「エピソード●」の記載がある映画は俗に『サーガ(英雄譚)』と呼ばれるメインストーリーです。
「エピソード6」にて最初の3部作は完結を迎えますが、80年代には既に雑誌の取材や関連書で『サーガ』が9作あることが公表されていました。
(一部の関係者証言では構想は12部作だったという話も。)
なお最初の3部作はとても古い、CG映像技術登場以前の作品ですが実は90年代の再上映やDVD/ブルーレイでデジタル改修やシーンの追加が施されバージョンアップしています。
こうしたバージョンアップは続編との整合性や撮影当時の不満の解消と後世における継続的な普及を意識した原作者ジョージ・ルーカス自身の権利と判断によるもので、彼が引退して以降は更新されることは無いと思います。
次は前日譚3部作!
1999年から公開された「新3部作」はデジタル技術を駆使して壮大な世界が描かれました。時代は「エピソード4」から大きくさかのぼり旧3部作の主人公ルークの父親アナキンが主役の前日譚となっています。
どのようにして銀河帝国が誕生したのか?ジェダイ騎士団はなぜ滅んでしまったのか?といった最初の3部作の時代背景に至る謎や、ルークの父親やジェダイの師匠たちが若い頃どんな冒険をしたのかが描かれます。
最初の3部作が比較的痛快な娯楽作品だったのに対して、戦争と政治・愛と憎しみいった少し難しいテーマではあるものの、アトラクション的な映像やライトセーバーによる豪快なアクションなどビジュアル面の見所も盛りだくさんです。
物語の発端が、銀河共和国を取り巻く難しい政治状況に関わっているせいか最初のあらすじで混乱される方も多いのでぜひ下の図を参考ください。
長い平和の影で銀河共和国では政治に腐敗や汚職が蔓延しています。
「ある企業体が貿易課税に抗議して航路を武力封鎖する」というのが「エピソード1」の導入です。こうした社会の混乱につけ込んで何者かが暗躍を始めます。
「エピソード2」は10年が経過し、分断が深刻化。戦争の影が忍び寄るところから始まります。ジェダイは軍隊ではなく元は宗教集団に近く、銀河の規模に対する総人数と優れた人材の数にも限りがあり平和維持活動が限界に達しつつある、という状況から展開します。
そして「エピソード3」では更に3年近くが経過し、長い大戦の末にジェダイ率いるクローン軍の大活躍で銀河共和国の勝利が目前に迫りますが、6作で最も重く悲しい結末に向かって物語が幕を開けます。
こうした世界の中で、天性の才能を持ちながら困っている人を放っておけない優しき少年アナキンがどういう環境でどう育っていくのか、周りの人間は彼とどう関わるのか、その結果彼がどういう人生を歩むことになるのかが注目ポイントです。
ちなみに社会における教育の重要性に注目していたジョージ・ルーカスは、1991年にジョージ・ルーカス教育財団(GLEF)を設立し、教育支援活動を続けています。
拡がる「スター・ウォーズ」の宇宙
2012年に原作者のジョージ・ルーカスは引退を表明し、ルーカスフィルムをディズニー社に売却します。収益の大半は慈善活動に寄付され、新代表には盟友キャスリーン・ケネディが就任します。
その後、新たなクリエイターの手による(ルーカスの原案とは異なる新たに計画された)「続3部作」やドラマやアニメが制作されるようになって現在に至っています。
2012年以降は5つの映画と3つのドラマ、2つのアニメシリーズが新たに制作されました。それぞれの作品の時代の隙間を補完する形で現在もゲーム作品を含む複数のプロジェクトが進められており、原作者ルーカスの手を離れた後もその意志を継いだ人々の手によって「スターウォーズ」の宇宙は更に拡大を続けています。
とにかく最初の6作を観ていれば、他は公開順に観なくても大丈夫。
もちろん公開順に観れば作品間のクロスオーバーは最大限堪能できます。
さまざまな「スター・ウォーズ」作品を紹介しています。よろしければぜひ!