【複製】二代目社長が掲げる:「みんな仲間だ」の危険性
或る中小企業の創業者が高齢になったので、その息子が継承しました。
親からの経営権継承後、その息子は副業として飲食店進出(カレー屋)を目指しました。
その息子は
と従業員に言い、食材の仕入れ、調理、販売全てを従業員に任せていました。
「経営者うんぬん関係なく、みんな仲間だ」
というスローガンを掲げていたのです。
しかし、飲食業界はさまざまな事業の中でも飛びぬけて生き残りが難しい業界です。
案の定、その飲食店も開店後、客足が伸びずにいました。全てに通じることですが、うまくいかないときにこそ、その人の真価が問われます。
その息子は
「どうして客足が伸びないのだ!?ちゃんと運営しているのか?」
と次第に従業員を問い詰めるようになってしまっていました。そして
「カレーに対して2000円出せる富裕層をターゲットとしろ!」
と好き勝手言い始めました。
という経営姿勢が露呈してしまったのです。その飲食店は結局閉店することになりました。
その息子は、この飲食店の失敗から何も学ぶことなく、相変わらず
「経営者と言う立場に関係なく、みんな仲間だ」
をスローガンに立てていました。しかし、その真意は
「丸投げ・人の手柄はとるが、責任は取らない」
という意味なのだと、従業員の間では周知の事実となってしまっていました。
最終的に、従業員の誰もその息子に本音を言わなくなってしまいました。
こうして
裸の王様・最悪な経営者の完成
に至ります。
と、若い従業員がぽつぽつと辞め始めました。結果的に、その会社に居残る従業員は、他に行くところのない長年勤めている人ばかり(年配の方ばかり)、となってしまっています。