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【ASD】突然予定を変えてみたら、心が豊かになった

私は臨機応変な対応が苦手だ。
急に予定を変更されると戸惑ってしまうし、事前に言っておいてほしかったという気持ちが先行して、機嫌が悪くなってしまう。(本当に直したい)

1人で行動する時も同じで、予定が終わった後にどこかに行くことは、かなりの労力を要する。
特に私の場合は、外食のハードルが高い。
「食べ切れなかったらどうしよう」「トイレはあるかな?」「返却口がわからなかったらどうしよう」「呼び出しボタンはあるかな?」などと、余計な不安が付き纏って、結局辞めてしまうことが多い。

この前、久々に外に出かける用事があった。
月1ペースで行くメンタルクリニックだ。
障害者手帳を持ち続けるためには、定期的な診察が必要なため、毎月行かなければならないのだ。

医師との相性が悪いわけでも無いのだが、とにかく話すことがないせいで、受付から支払いを含めて、スムーズに行くと大体10分ほどで終わる。
わざわざ交通費をかけて行って、これかよ!とは思うが、手帳を持っておくためには仕方がない。
それに今は自立支援が通って、今まで悲鳴をあげていた医療費も信じられないくらい安くなった。
金欠すぎて次の美容院代も怪しい私にとって、これは本当にありがたすぎる恩恵。

今回は、診察が予定より15分ほど早く終わり、そのあとに親と合流する予定があった私は30分程度の空き時間を過ごすことになってしまった。
このスキマ時間というのが結構苦手だ。
時間配分が下手くそな私は、いつも本屋や文房具屋をぐるぐると回って時間を潰すことが多い。

今回も例に漏れず、本当はどこかに座ってゆっくりしたいけれど、「コーヒーがなかなか飲みきれなかったらどうしよう」、「時間に間に合うかな」などとぐるぐる考え出してしまった。
すぐに動ける場所にいないと落ち着かないのだ。

しかし、noteを始めた私は一味違っていた。(と一度言ってみたかった!)
「考えるより、先に行動や!」
そんな心の声が聞こえた気がしたのだ。
次々に溢れ出てくる不安を取っ払い、勢いだけでカフェの扉を開いた。

実は以前WAISテストを受けた時にも、休憩時間にそのカフェに入ったことがあった。
行ったことがある、という経験はASDの私にとって、かなりの安心材料だった。
コーヒーの味も知っているし、席がどんなふうになっているのかも大体わかる。
ヘマをしないことが最重要な私は、普段からそんなことばかり考えているのである。

ケチで心配性な私が、行き当たりばったりで400円を払ってコーヒーを飲む。
昔の私からしたら、考えられないことだ。
今回の出来事は初めての場所ではなかったものの、限られた時間でしたいことをする、という意味では初めてだった。

そして、飲んだコーヒーは「できた!」の経験も相まってか、めちゃくちゃ美味しかった。
その後、歯のリテーナーが茶色に染まってしまったのはここだけの話。(ちゃんと外したのに!)

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栖山 依夜
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