「Good to Go 最新科学が解き明かす、リカバリーの真実」を読みました
こんにちは。ixioスポーツ事業部です。今回はコンディショニングについて書かれた本を読んだので感想をあげたいと思います。タイトルは「Good to Go 最新科学が解き明かす、リカバリーの真実」です。著者:クリスティー・アシュワデン/訳者:児島 修 2019年4月10日第一刷発行。
著者はプロのノルディックスキーチームの所属経験があり、現在もトレイルランニングや自転車を楽しんでいるそうです。そんな著者が、現在巷で行われている多くのリカバリー方法を実際に試しながら、科学的には本当に効果があるのか裏付けはあるのかを検証していくという内容でした。
第一章 アルコール
第二章 水分補給
第三章 水分補給
第四章 アイシング
第五章 血流
第六章 心理的ストレス
第七章 睡眠
第八章 サプリメント
第九章 オーバートレーニング症候群
第十章 データ
第十一章 プラシーボ効果
結論
という構成になっています。定番から最近の流行物までリカバリーに関しての幅広い分野が登場します。とりわけ印象深かったのは、第三章 水分補給です。水分補給の大切さは、現在では常識と思われるくらいに定着していると思います。”身体の◯%水分が失われると◯%パフォーマンスが低下する””渇きを感じる前に補給する事が重要”というイメージが広がっています。私も現役でスポーツをプレイしていた頃もそのような傾向にあったし、トレーナーとしても早めの水分補給は促していました。それが真実と思い信じていました。しかし、著書ではこの事について疑問を投げ掛けます。喉の渇きは身体が必要に応じて出すサイン、それが出る前に過剰に水分を摂る事は身体の正常なセンサー機能を低下させる事になるのではないかと…。確かにそうですよねぇ…。
著者は定番、常識と考えられていたリカバリーの方法に疑問を呈しながら真実を探っていきます。上記の水分補給のように、自分が今まで真実だと思っていた事が実は科学的な裏付けが薄い事または無い事が複数ありました。世の中には、イメージで語られている事やある一方向からしか見られてない情報が真実のようになってしまっている事がすごく多いという事ですね。また、自分自身が常識と言われる物をいかに鵜呑みにし受け入れて来たかが分かりました。現在の常識が永遠に続く物では無い、スポーツ科学は常に進化し変わっていくものだという事を再認識し、疑問を持ちアップデートしていくことの大切さが身に染みました。
身体に関する仕事に従事されている方、ご自身でスポーツやトレーニングされる方、沢山の方々の参考になるかと思います。