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かわんちゅ(2024/8/3〜8/4)

1.はじめに

 おはようございます。こんにちは。こんばんは。IWAOです。パタゴニア京都でうぱさんとsakanazukiさんのお二人によって構成された展示会です。私は、この展示会に二日とも行き、どのような展示が行われたのかを見てきました。今回は、どのような展示が行われていたのか、その詳細を書いていきます。

2.構成

 うぱさんとsakanazukiさんが作成した解説パネル、イラストと採取された生体、そして、「#日本の川にはこんなに美しい魚がいる展」で応募された写真と提供された映像をパネルに流れました。私がテーマを設定し、どのような展示が行われていたのかをここで解説していきます。

3.sakanazukiさんは何者か?ー色鉛筆イラストの醍醐味

 最初に、sakanazukiさんとはどのような方なのか、紹介します。Twitterをやられている方、日本淡水魚のイベントなどに参加されている方は、ご存知かもしれませんが、日本の淡水魚を色鉛筆で描かれ、きんたい廃校水族館などでも活動されている方です。今回、初めて話をしたということもあり、私が疑問に思ったことを質問し、答えてもらいました。また、うぱさんについては、過去のブログで紹介しています。うぱさんについて知らない方がいましたら、そちらのブログは必読です。

・何故、色鉛筆で日本淡水魚を描くのか?

イラストを描く上で、道具として非常に身近な存在だから。ふわっとした優しい感じ、ベタベタすることなく描けるため。100色の色鉛筆を使って描いている。自身が作ったキーホルダーやイラストをもとに日本の淡水魚を描いてもらえると非常に嬉しい。作成時間は、1種類で平均20時間、最長で75時間かかった。作成に1番時間がかかったのは、きんたい廃坑水族館で展示したニッポンバラタナゴの婚姻色。自然下のため池で飼育していたものをモデルに作成した。ニッポンバラタナゴの作成時間を測った所、75時間かかった。

最長の作成時間がかかったニチバラ

・イラストを描く時に参考にするものは?

 図鑑、論文などの文献、自分で採取した個体、水族館で展示されていた個体を撮影し、イラストを描く。
 図鑑の方が文字情報含め、写真も秀才なものばかりです。私なら、いい写真一枚あれば、それで済ませます。それ故、実物、まして水族館に行くという行動には恐れ入ります。(*私は、絵を描くのが鬼レベルで苦手な上での発言であることをご了承ください。)

・シロヒレタビラが何故好きなのか?

 かわんちゅのプロフィールにて好きな日本の淡水魚についてシロヒレタビラと答えた理由は、「夢」「憧れ」を追い続けた魚だから。中学生の時に日淡の図鑑を見て、惚れた。高校の時に、シロヒレタビラを取りたく、帰り道に淀川で釣っていた。大学の時にやっと捕まえれたのが、思い出。

シロヒレタビラ

・今回の展示会のイラスト作成で苦労したもの

 ナマズ。あまり描いたことがないため。日本の淡水魚の中で、3大好きな日本淡水魚の中にナマズが入る。(*シロヒレタビラ、ナマズ、ズナガニゴイ)
 今回の展示の会場に入ると、真っ先に出迎えてくれるのが、sakanazukiさんのイラストで、「琵琶湖固有種」のイラストが展示されていました。「14種」という固有種の多さもですが、展示されているイラストは、どれも丁寧に描かれていました。色の塗りかたは、ベタ塗りで塗りつぶしてはなく、どこの箇所かで、塗られ方の濃さや薄さが違います。まして、色合いも絶妙に異なるものもあり、その色付けもしっかりしています。モロコ、フナのような魚は、鱗一枚一枚がはっきり見えるもの、ビワマスのように小さいものなどと違いがはっきりしており、側線も抜けていません。

sakanazukiさんのイラスト1
sakanazukiさんのイラスト2
sakanazukiさんのイワトコナマズ
sakanazukiさんのビワコオオナマズ

 私のsakanazukiさんのイラストの第一印象は、「目の前に本物がいる」です。生体を見たことのある身としては、本物そのもののできになってます。ここまでリアルに描かれているにもかかわらず、私が思っていた以上に時間がかかっていなかったことに驚きが隠せませんでした。

4.イラスト、パネル展示

 うぱさんのイラストを背景にパネルで日淡の今の状況と保全を行う団体の紹介が行われました。

パネル・イラスト・写真の展示の構成図
うぱさんの背景イラスト①
うぱさんの背景イラスト②

 パネル解説の背景として飾られていたのが、うぱさんのイラストになります。前回企画されたイベントでは、淀川をイメージされていましたが、今回は「琵琶湖の流入河川・要水路」を想定し、そこへ「産卵のために遡上する」魚たちがその中心に構成されていました。それ故、日本の魚の中でも「キレイ」と思われるタナゴはあまりいなかったです。見栄えよりも、琵琶湖の河川ではどのような生き物がいるのかという「忠実さ」に沿ったイラストでの展示になっていました。それ故、魚の多くが、ホンモロコ、ウグイ、フナ、オイカワ、ハス、アユ、ビワマス…などと全てが、川を遡上して産卵を行うという共通した特徴を持っています。また、琵琶湖の魚が遡上するという様子の再現だけで終わらないうぱさんの工夫も見られました。

うぱさんの背景イラストの工夫
「さがす」の時のイラストの再現

 ①の「遊泳層」では、魚がどの辺りを生活・移動の場で利用しているのかをよく理解されていると感じました。大体、魚がどの辺りを遊泳するのかを分けた場合、「上・中・下」の3層に分かれることができます。オイカワ、フナ、ウグイのような魚の場合、上〜中層に配置され、ハゼ、ドジョウ、ヒガイの様な底生性の魚は中〜下層に配置されています。つまり、魚がどこを生活圏にしているのかを理解した上で、配置が決まっているということです。

魚の配置を遊泳層から考えられています。

 ②は、「季節」をテーマに魚の配置が決まってるということです。このパネル・イラストは壁2面を使用して作られており、「春〜夏」の面と「秋〜冬」の面で分けられ、産卵する時期に合わせて魚が配置されています。
 日本の淡水魚は、産卵するトリガーとして機能する要素の大きな部分に「水温」があり、その多くが、春先から産卵を開始します。当然、全ての淡水魚が、水温が高くなった春先に産卵をするわけではなく、種ごとにピークがあります。春は、ホンモロコ・フナ類・ウグイ、夏はアユ・ハス・オイカワ、秋以降は、カネヒラ・ビワマスといつから始まり、いつにピークを迎えるのかに違いが見られ、考えて配置したと見ました。
「日本の魚はいつ産卵するのか?」をレンズにした場合、この背景イラストではあることが見えます。それは、「日本の淡水魚の多くは、春〜夏に産卵するものに偏る」ことです。背景のイラストをもう一度、比較して欲しいのですが、春〜夏の方が魚の種数だけでなく、個体数も多いです。日本の淡水魚の産卵時期をまとめた場合、その多くは春~夏に産卵を行います。その時期に一時的に水位が上昇する場所、「エコトーン」を産卵・繁殖地として利用するものが多いためです。(*エコトーンについて知りたい方は、ホンモロコのブログを参照に。)つまり、故意に秋以降の魚の数を減らしているのではなく、日本、まして、琵琶湖に生息する魚の繁殖戦略が、反映されたということです。それを背景のイラスト展示で再現されました。うぱさんは、秋以降に産卵する生物があまりにも少ないため、どうしようか頭を抱えたとのことです。

うぱさんの背景イラストは、季節とそれに伴う魚の行動が反映されています。
写真は、春〜夏
うぱさんの背景イラストは、季節とそれに伴う魚の行動が反映されています。
写真は、秋以降

 ③は、「過去にいた魚も反映されている」という点です。琵琶湖の生物相は、過去と現在で変化がないわけではありません。残念なことに、琵琶湖で絶滅してしまった生き物がいることも事実です。今回は、その一部としてアユモドキイタセンパラが展示されていました。絶滅したわけではなくとも、数を大きく減らしたカワバタモロコも貼っていました。カワバタモロコを貼った理由について、「シーボルトが琵琶湖に寄った時にたくさん取れたらしい」と彼ら教えられたことを口にしていました。これらのことから、今の琵琶湖だけでなく、どう「変遷」があったのか、過去の琵琶湖にはどのような生き物いたのかも織り交ぜられて、背景イラストができているということが分かります。つまり、うぱさんは、琵琶湖に生息する魚の生態だけでなく、その歴史についても理解があったからこそ、作れたということです。

アユモドキ
イタセンパラ(♀)

 うぱさんが、過去に開催されたイベント「さがす」においても私が1番感銘を受けたのが、ガラス越しで自身のイラストを使って再現した背景でした。何が作られていたのか、どう再現されていたのか、それを比較すると面白いです。

5.パネル・写真展示

 パネル展示の内容は、主に2つで、「日本の淡水魚の実情」「保全団体の紹介」になります。
 「日本淡水魚の実情」では、「生物多様性とは何か?」をテーマに絶滅危惧種、外来種、生態系サービスとはどのようなものかを説明していました。全体的に「文字数少なく簡潔に」書かれていたなと感じました。特に、「生物多様性」と「生態系サービス」については良く書かれていたなと感じました。生態系、生物からの恩恵とはどのようなものか?というのは、イメージがしにくいものですが、結局は私たち返ってくるというものです。こういうものをより具体的に説明しようとすると、多く説明することとなってしまいます。ここでのパネルでの解説は、そういうことがなかったです。

パネル解説

 「保全団体の紹介」では、かわんちゅの開催に協力された団体の紹介、活動内容、現在の成果について紹介されていました。かわんちゅにて紹介された団体の活動内容などについては、簡単な表を作成し、リンク先も載せたので、興味がある方は、是非、ご覧ください。

今回の展示会に協力された団体の紹介
保全団体の現状

・NPO法人ニッポンバラタナゴ高安研究会
NPO法人 ニッポンバラタナゴ高安研究会 (n-baratanago.com)

・小さな水族館『びわこベース』
HOME | 小さな水族館 びわこベース| 大津市 (biwako-base.com)

・魚と子供のネットワーク
魚と子ものネットワーク 魚が棲める水環境を次世代に... (fc2.com)

・ぼてじゃこトラスト
https://www.ecoloshiga.jp/teacher/%E3%81%BC%E3%81%A6%E3%8になります。3%82%83%E3%81%93%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88/

・白別川の未来を考えるオビラメの会
尻別川の未来を考えるオビラメの会 (obirame.sakura.ne.jp)

各団体のリンク先

 保全団体の活動には共通していることがあります。それは、「指標生物」の存在です。ここではタナゴ、両生類、イトウが挙げられ、生態的地位も生態も違うものの、「保全がその生物単体では終わらない」という所で共通しています。タナゴをその地で生息するためには、産卵気質である2枚貝が必要です。そして、2枚貝が安定的に生息するためには2枚貝が繁殖するために寄生する先であるハゼ類である在来の淡水魚が必要です。両生類の場合、産卵する場所である水場、成長して成体となった時の生活の場である陸地が必要になり、エコトーンや水場と陸地の繋がりが必要です。イトウの場合、北海道の淡水魚では、トッププレデター、生態系の頂点です。生態系の頂点が、安定的に生息できるようになるためにはエサ生物となる在来の魚の存在が必要で、在来の魚が安定的に生息できる場所が必要になります。ここまでの説明から分かることは、「保全は連鎖する」ということです。保全の目標となる生物は、環境保全という全体から見たら点かもしれません。しかし、生態系でのつながりを見た場合、どの生き物と関係があるのかにも焦点があたり、関係ある生物の保全にも繋がります。保全団体が設定している生物というのは、「環境保全の点を線にし、その地の環境の象徴となる」という非常に意味の重い生き物であるということです。

正しい保全は、生物、環境へと繋がります。
2枚貝の幼生は、在来種に寄生して、幼生期間を過ごしてます。
在来の魚とは何万・千年単位で関係を作ったが、新米の外来種は、その代わりにはなれません。
*白点病ではありません

 かわんちゅの開催前にTwitterで、#日本の川にはこんなに美しい魚がいる展という企画で日本の淡水魚の写真やイラストが集められそれらがスクリーンで上映されました。この企画は、日本の淡水魚は、決して地味ではなく、キレイなものであることを知ってほしいとの趣旨で行われ、写真だけでも見てほしいとの思いもありました。写真だけでなく、実際の自然下での映像(*少年の水族館提供)も流れていました。私も4枚ほど出させてもらいましたが、想定以上に多くの写真が提供され、その枚数は約600枚という超大作でした。実際に飼育されているもの、野外で採取されたもの等々と様々な場面の写真があり、どういう場面で撮られたのか?を考えると面白いものばかりです。私も日本の淡水魚の全てを知っているわけではないので、「エッ!!こんなのいるのか⁉」と思わされ、まだまだ日本の淡水魚の奥深さをしっていない身でもあると思わされました。また、私の知り合いの方々も多く見られ、意外に私にも繋がるものがあるのだなと驚かされました。
 イラストでの投稿も多く、うぱさん、sakanazukiさん以外とはまた違った味があり、その生物の特徴を上手くとらえられており、投稿されたイラストを見ることも面白かったです。

実際に流れた写真1
実際に流れた写真2
実際に流れた写真3
実際に流れた写真4

6.生体展示

 うぱさん、sakanazukiさんのお二人が、実際に捕まえたものや飼育しているものが、5つの水槽で分かれて展示されていました。「純淡水域」と「汽水域」の2つに分かれて、生体が展示されていました。

生体の配置図

・純淡水域

 純淡水域では、オイカワの水槽(*sakanazukiさんが作成)とドジョウの水槽(*うぱさんが作成)の2つに分かれていました。オイカワの水槽は、sakanazukiさんが開催日前日に投網で実際に捕まえたものです。川の魚というと、ここにある魚が中心になると思います。また、オイカワは、婚姻色がバキバキにきまっていて、最高に綺麗でした。

オイカワ
カマツカ

 ドジョウ水槽は、シマドジョウを中心に、カワバタモロコ、アブラボテが展示されていました。当然、この水槽の見所は、なんと言っても「ドジョウ」です。今回展示されたドジョウは、オオシマドジョウ、ニシシマドジョウ、トウカイコガタスジシマドジョウ、チュウガタスジシマドジョウ、ドジョウ(*外来系統)、ホトケドジョウ(*未撮影)、そしてオオガタスジシマドジョウの計7種です。日本には、約33種類のシマドジョウが生息してると言われていますが、今回のかわんちゅでは5種類のシマドジョウが展示されており、前回のさがすの時よりも種数も個体数も増えていました。うぱさんもかなり力を入れたと言ってました。

ドジョウが圧倒的に多いのが目立ちます。
オオシマドジョウ
ドジョウ(外来系統)
トウカイコガタスジシマドジョウ
展示個体の中で1番小さかったです。
チュガタスジシマドジョウ
ニシシマドジョウ
オオガタスジシマドジョウ
うぱさん大のお気に入りで、中々多くの個体がいました。

 シマドジョウは、日本国内でも非常に種類が多く、地域での分化も激しい淡水魚です。しかし、結構似たものが多く、見分けが難しいです。私も、どれも同じに見えるくらいです。大きさも見分けるポイントになるのですが、それだけではありません。まずは、「分布域」でどこに生息地を持つのかを絞り込みます。その次が、尾鰭の付け根の「斑点」です。この斑点が、見分ける形態的なポイントです。1点だけのもの、2点ありくっつくもの、離れるものなどと種ごとに違いがあります。他にも「背鰭の条数」「体の模様」も特徴です。条数は、ドジョウの在来か外来を見分ける最大の特徴になるくらいのものですし、体の模様も、1本の線状か、斑点のものが並んでいるのかなども種ごとに違います。シマドジョウをどのようにして見分けるのか、非常に難しいのですが、見るべき点は多く、それらを抑えればいいということが分かります。
 また、シマドジョウは、展示される水族館などでその地域の物が展示される傾向が強いですが、ここまで種数を多く、展示したイベントもあまりないのではないかと思うくらい、かなりいたと感じました。

シマドジョウの見分けるポイント

・汽水域

 ここでは、3つの水槽で、展示されていました。うぱさんとsakanazukiさんが、和歌山県と沖縄県で、実際に採取したものを展示していました。ミナミトビハゼを沖縄で採取し、それ以外を和歌山で採取したと教えてもらいました。
「トビハゼ」「ミナミトビハゼ」は、同じ水槽内で展示されており、sakanazukiさんが実際に飼育されている個体が展示されてました。両者とも、水陸両用生活ということもあり、「目玉が上に飛び出している」という共通点があります。ただ、形態的な所で、背鰭になりますトビハゼの方が尖らず、先端が白くなっているのに対し、ミナミトビハゼは尖り、先端が茶色みがかかった暗色です。実際に聞いて興味深かったのが、「生息地は重なる所があるが、同所的にはあまりいない」という所です。トビハゼは本土寄りなのに対し、ミナミトビハゼは沖縄を生息地にしますが、北限は屋久島辺りです。その中、両者が共に生息するのは、沖縄になります。sakanazukiさんの話では、「干潟に生息するのはトビハゼの方だが、ミナミトビハゼの方が人の手が加わったような所でもよく見られた」などと言っており、棲み分けをしていることが分かり、現地で実際に見てきたからこそ、言えることだなと感じました。

ミナミトビハゼ

 この汽水水槽でかなり凝ったことをしているなと感じたのが、ビリンゴ、ツマグロスジハゼ、マングローブテッポウエビの水槽です。この水槽で再現しようとしたのが、「共生」です。ハゼとエビの場合、エビの巣をハゼが住居として利用しつつもハゼの方が、巣の監視を行うという双方にメリットがある「相利共生」という関係性を作ることがあります。今回の場合、マングローブテッポウエビとツマグロスジハゼの2種が、その関係になるかもしれないということです。うぱさんもそれを意識し、テッポウエビを入れたと言ってました。しかし、今回は両者の共生というのを見ることができなかったです。ツマグロスジハゼは、個体でエビの巣を利用するものも入れば、そうではないものがあり、個体差があります。まして、ハゼとエビで相性の問題もあり、共生関係を作るというのは、かなりハードルが高いのだと感じました。

ビリンゴ、マングローブテッポウエビ
*共生しているっぽい写真になりました。
なかなか表に出てこないマングローブテッポウエビ

 うぱさんとsakanazukiさんの2人が、沖縄でガサガサをした時、どういう魚が獲れたのか、その様子が4本の動画でまとめられています。獲った魚のほとんどが、ヨシノボリやハゼ類が中心です。日本本土のものと共通しているもの、見られても違いがある者、ここでしか見られないものなどと本土のものと比較して見てみると面白い動画です。

7.まとめ

 以上が、かわんちゅの内容になります。かわんちゅの目的は、日本の淡水魚について知ってもらうということです。ニッチすぎる内容にはなっておらず、誰が見ても日本の淡水魚の魅力を知ることができた点だと思います。
 このイベントを通して私が強く感じたのが、「日本の淡水魚は愛されている」ということです。保全団体の協力も多いのも然り、「#日本の川にはこんなに美しい魚がいる展」で披露された写真は非常に多く、眺めているだけで過ごせるくらいです。多くの写真が集まるということは、好きな人が多いということの表れです。その写真も色がキレイでピカピカなインスタ等に映えるものばかりではなかったです。タナゴのような婚姻色のある魚だけでなく、シマドジョウ、サケマス、ハゼ、ヨシノボリなどと様々な魚の写真が出ており、「華やか」なものばかりに偏ってなかったと思います。また、ハゼやヨシノボリについては詳しくないこともあり、彼らの写真を見た時、日本には知らない、知られていないだけでまだまだキレイな魚がいるのだなと感じました。
 かわんちゅは、「忠実」と「こだわり」によって構成されていたのではないかと感じます。今回、琵琶湖をテーマに作成されたこともあり、sakanazukiさんのイラストは、全て琵琶湖にのみ生息する「固有種」のみが展示され、うぱさんの背景イラストも「季節」「産卵期」というテーマに沿って、構成されてました。sakanazukiさんのイラストも派手さではなく、「リアル」なイラストを作り、モデルのようなイラストになっていました。本物のように作成うぱさんの背景は「全体での派手さ」ではなく、いかに琵琶湖の「再現」にこだわったのかが分かります。sakanazukiさんは魚のリアルさを、うぱさんは生態の再現を忠実に再現されており、お互いのいい所を補完して「琵琶湖」が再現されました。
生体おいても、日本にこういうのがいるのだと感じるだけが楽しみではありません。うぱさんとsakanazukiさんは、どこで獲ったのか、どこがその生き物の見どころかを話していました。そういうことを知ると、より生物する魅力を知り、感じることになるのではと思います。また、sakanazukiさんは、オイカワで「展示に必要なものだけ持ってきて、他は逃がした」と話してました。日本の淡水魚の中には、数を減らしており、その原因に採取が挙げられるものもいます。数を減らしてなくとも、「適切な数」で付き合わなければならないことを教えてくれたのではないかと思います。
 私個人としても、今回のイベントを通じてリアルでは初めましての方が多く、お会いできて嬉しかったです。交流の幅が大きく広がることのできたイベントです。
 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。次回もお楽しみにしてください。

8.リンク先

 ここでは、うぱさんとsakanazukiさんのリンク先を紹介します。うぱさんは、Twitterに加え、YouTubeも発信されており、内容も誰が見ても分かりやすいものを作成されています。ほぼ毎日のように自身の描いたイラストを投稿してるので、それを目的にフォローするのが、楽しみになるかもしれません。sakanazukiさんも自身のTwitterで描かれたイラストを発信してます。それだけでなく、自身で描かれたイラストを展示する展示会を開催さえることもあります。また、グッズの販売されていますので、もし、興味を持った方がいたら、そちらもご覧になられたらいかがでしょうか。


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