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思いがけず利他

どこにもいけなくなった2020年。
ふと、土井善晴先生と中島岳志先生の「料理と利他」を手にとったことにより利他ということを意識するようになりました。

「料理と利他」関係の記事を書いたものがあるのでリンク貼ります。
(内容薄いですが…)

この本を読んで、利他の考え方にほほう、と思った後日。たまたまラジオをつけたまま寝てしまいふと目が覚めた時に中島先生のラジオが流れていてそのままベットの中で聞き入ってしまったことがあります。
もうこの時点で、利他にかなり興味があったのかもしれないです。

今回は中島岳志先生著の「思いがけず利他」を読みました。

そこで中島先生は落語の「文七元結」を挙げて立川談志の考え等を踏まえ利他について説明していました。
中島先生の文章でもそうかそうか、と思う事が多かったですが改めて談志師匠の「文七元結」を聞くと、更に理解が深くなりました。

あとは、普通の感想になってしまいますが談志師匠の落語かなりかっこよかった。

利他というとどうしても偽善的な事が繋がってしまうけど、この本ではとても丁寧に、意思を超えた利他を説明してくれています。

中島先生がよく話してくれるヒンディー語の与格構文についても書いてくれているのでとても嬉しかったです。

例えば、「私はうれしい」という場合、ヒンディー語では「私にうれしさが留まっている」という良い方をします。「風邪をひいた」も同様で、「私に風邪が留まっている」という言い方をします。この「〜に」で始める構文を「与格構文」と言います。ー 要は自分の行為や感情が、不可抗力によって作動する場合、ヒンディー語では「与格」を使うのです。
中島岳志著 思いがけず利他

上記は書籍内で記されていた与格構文の説明の抜粋なんですが、これを深夜に中島先生のラジオで聞いた時とても納得しました。
私は全て主格的に物事を捉えていたんだと思い、与格的な考えがあるということがとても腑に落ちました。

なぜこんなにも利他に惹かれているのか自分でもわかりませんが、なんとなく利他について知ることによって私自身でも良く分からないモヤモヤしている部分がほぐれる感じがあるのかもしれません。

「利他」は今後の私の生活にとって大切なものになる気がしています。
そう思える一冊でした。

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