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マラソンセッションの始まり | Jul.1.

七夕の誕生日までちょうど1週間。
昨年の誕生日の前日、7月6日に頻脈の発作を起こし、救急搬送された。あれから1年である。
入院中に心停止したり、処置で内視鏡をいれたり、胸に機械を埋め込んだりして、障害者手帳を持つようになってからの1年間は、僕の生きてきた中でもなかなかに激動の1年間だった。

昨日「量のない質はない」と書いたのをきっかけに、誕生日までの1週間、「マラソンセッション」と称して書きまくったらどうだろうかと、思いついた。
noteに関しては最低でも1日3回更新。その他にも手書きであれなんであれ、また書く。
誕生日までのマラソンセッションだ。

マラソンセッションの本家本元は、ジャズの巨人、マイルス・デイビス。
「マラソンセッション」というのは、マイルスがレコード会社を移籍するにあたり、契約した枚数のアルバムをリリースするために、2日間でアルバム4枚分の録音した伝説のセッションのことだ。
ほとんどが一発録りで、緊張感たっぷりの「名盤」になった。

マイルスと張り合うつもりはないけれど、1週間の制限時間付きでひたすら書くには、いいタイミングだ。
リズムとペース、必要なエネルギーと自分の体力を比べるにもちょうどいい。
とはいえ、ツイートのように140字書いて一丁あがりでは意味がない。
少なくとも800〜1000字程度の分量はいる。その時に思ったことであれ、読んだ本の感想であれ、描写することを心がけて、よく観察して書く。文章書きの反復練習だ。

競泳をやっていた頃、練習は早朝練習と午前、午後の3回あった。
早朝練習は5時から2時間、午前練習は9時から3時間、午後は4時から3時間半。1日の3分の1を水の中で過ごし、おおよそ12,000から14,000メートルほどをメニューに沿ってひたすら泳ぐ。
それと比べたら1,000文字程度の文章など短いものだ。
書いていても息は苦しくならないし、手が酸欠で丸まることもない。
楽なものだ。

さすがに一度くらいは読み直すことになるだろうが、どれも初稿みたいなものだから、あれこれ手を入れずに出してしまうつもり。マイルス同様、一発勝負。
短期集中のトレーニングで作られた筋肉は、そう簡単には崩れない。
きっと文章でも同じことが言えるんじゃないか。そんな予感がする。

頭の中からどんな話題やアイデア、そこからどうイメージや想像が広がるか。自分に甘くならずに追い込めるかどうか。
いろいろと楽しみになってきた。

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樹 恒近
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