AI
不確かな衝動は
触れるか触れないかの瞬間
白熱灯が瞬きするように
すり抜けた
ポケットに幾らかの小銭と
少しの罪悪感を抱いて 約束のない逢瀬に向かう
日々
全てにおいて平等で
愛おしいほど残酷で
完成された営業スマイル
ほつれた襟足の眩しさばかりが瞼に焼き付いた
棺を埋め尽くす かすみ草で
感情を弔って
横たわる僕は獣
立ち尽くす僕は幽霊
煌々と光る摩天楼に吸い寄せられて
何度も、何度も
心のない会話を無機質に繰り返す
いつかその魂が還る場所があるのなら
悲劇も 喜劇も いなして
川面に響く船頭歌に揺られながら
柳の麓をくぐり抜けてゆくよ