対2歳娘、「押してダメなら引いてみろ作戦」
オムツを替えた瞬間に、トヤッ!と姿勢を変えて踊り始める。
「ちょ、先にズボン履こうよ」と言っても無視、踊るのに夢中でなかなか履いてくれない。
「歯磨きしよう」と言うと、「やぁだよーう!」と言ってゴロンゴロンと逃げ回る。
追えば追うほど逆効果、逃げるの楽しいスイッチが入ってなかなか歯磨きの体勢になってくれない。そんなとき、私は心の中で
「ダンスはいいからさっさと履いてくれ」
「いいからはよ歯磨きしてくれ」
と思う。優しい口調で説得したり、ぬいぐるみを使ったりするものの、うまく誘導できないことが多々あり、結局そういうときは、
「あ、そんなこと言ってたらオバケきちゃうよ!」
「早くしないと○○あげないよ!」
「無理やり歯磨きしちゃうよ!」
ってなかんじになっていた。
脅し作戦である。
これを、直したかった。
◇
ここ数日、これに代わる声がけを考えていた。脅し作戦はたしかに効果テキメンで、夫も、
「説得するのに疲れて自分がストレスを感じるくらいなら、そういう声がけでもいいんじゃないの?」
と言ってくれたけど、なんとなく嫌で。
で、今日、オムツを替えたときにいつも通り踊る娘を見て、「あぁまた始まった」と思ったのだけど、自然と次の言葉が出てきた。
「わかった、じゃあトトちゃんがズボン履きたくなったらおいで。ママ、トトちゃんのこと待ってるから」
そしたら、意外や意外。
「ズボンはくぅ」と寄ってきて。
あらこれはいいかもしれんと思って、その後、例の如く「歯磨きしよう」に対して「やぁだよーう!」と言う娘に、同じ対応をしてみた。
「じゃあトトちゃんが歯磨きしたくなったらおいで。ママ、嫌がってるのに歯磨きするのやだから。ここで待ってるから」
そしたら、またすんなり「ハミガキするぅ」と寄ってきて。
あらあらこれはいい作戦を見つけたかもしれん、と思って。歯磨きをしながら娘に言った。
「自分で来てくれてありがとね。ママは、トトちゃんが嫌がってるのに無理やりしたくないし、怖いことを言って怖がらせたくもないから。今度からは、トトちゃんがやりたいときにやるからね」
娘は口を開けながら「ぁう〜ん」と笑っていた。正直、理解しているかは微妙だけど、「私の気持ち、伝われ〜!」って思いながら言った。
私は本当に、娘といるときはできる限り笑顔でいたい。
無駄に怒っている顔を見せたくない。
「早く早く」と急かしたくもない。
変なことを言って怖がらせたくない。
◇
「〇〇しよう/して」と押してもダメなら、一歩引いて待ってみる。
朝の出来事に倣って、今日はいろんな場面で「待つ」を意識してみたら、予想以上に娘が自ら動いてくれることがわかった。
自分の心も穏やかだった。
「踊らなくていいからさっさと履いてくれ」
と思いながら見ていたオムツ替え後のダンスも、
「ぷぷぷ。ムチムチ足かわいいぜコノヤロ」
と鑑賞するほどの余裕が自分の心にできていた。
さて、今日は日曜日だったわけですが、嵐のようにすぎる平日の朝においても同じように対応できるのですか?
という自分への問いに、自信をもって YES と答えられない自分がいるのだけど(オイ)。
とりあえず、娘への声がけとして選択肢は多い方がいいし、これからも娘に委ねて待ってみるってのを心がけてみようと思う。
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