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住所は変わる。レンタルビデオ店も変わる。

  レンタルレコード・CD、レンタルビデオショップついては、過去に通った、どの店にも格別な思い出がある。
 かつてビデオの価格が高価だった時代があった。一本、2万円程度したのである。1980年代のことだ。
 その時代はビデオといったら、借りるものだった。自分でお金を出して買おうなんて思わなかった。
 当時、どの店にも入荷しないようなコアな映画があり、私は、その映画がどうしても観たくて、ビデオショップに出かけて、2万円程度出して買ったことがある。レジにそのビデオを差し出すと、レジの店員も驚いたような顔をしていた。

 住所は変わる。
 そのたびに、レンタルレコード・CD、レンタルビデオショップを捜しては通った。レコードやCDについては、就職し、定期的にお金が入るようになってからは、自分で買うようになっていたが、ビデオは相変わらずレンタルしていた。

 写真は、一時期通ったレンタルビデオショップが入っていた雑居ビルである。その店は、外階段を上がった2階にあった。ずいぶん前に閉店してしまったが(店舗型レンタル店は、びっくりするくらい閉店している)現在も空き家のままである。
 私は、映画のタイトルをいわれれば、今でも借りた店の名前を思い出すことができる。内容は覚えていないものも多いのに。不思議なものだ。


* レンタルビデオショップは、いまは、正確にはレンタルDVD・ブルーレイショップですが、昔の呼び方のままにしています。

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緒 真坂 itoguchi masaka
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