「ストーカーレポート」第2話アキバメイドの悲劇⑮を更新しました。
小説サイト「NOVEL DAYS」にて、「ストーカーレポート」第2話アキバメイドの悲劇⑮を更新しました。
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イルマが待ち合わせの場所に指定してきたのは、レンタルビデオショップの二階にある鄙びた喫茶店だった。
入口のドアがよく見えるテーブルにつくと、背骨が曲がった老婆がオーダーを取りにきた。ブレンドをといったが、眉をよせて、私を見た。耳が遠いようだった。身ぶり手振りも交えて、大きな声で、ブレンドといった。耳だけじゃなく、目も悪そうだった。何度かうなずくと、唇を動かしてピチャピチャと音をたて、ゆっくりと注文票に大きな文字を書きこんだ。カウンターの奥で、コーヒーを淹れていた。
私は腕時計を見た。約束の時間だった。
コーヒーが運ばれてきた。
「お勤めごくろうさまです」
老婆は私の瞳を見て、さりげなくいった。あっと思った。私が誰なのか、見抜いているような口ぶりだったからだ。
カランカランとカウベルの音が鳴った。ドアがひらくと、小顔でショートヘアーの女の子があらわれた。
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