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本当は対話好きな自分自身が、唯一無言で対話しているのが「本」の中の主人公の言葉。本がある事で、色んな素敵な作家さんに出逢え、色んな物語や、思考を試食することをもっと楽しんでいきたいと思います

 インスタグラムで、私の「切望ブルー、ピンクフォトグラフ、イエローラブ」の感想をいただきましたので、掲載させていただきます。
 よろしくお願いします。

 shangdi_shang様

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¶ 切望ブルー、ピンクフォトグラフ、イエローラブ
¶ 著者/緒真坂
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昨日はなかなか寝付けなくて、夜更かしをしました。

学生の頃は失恋したり、何か辛いことがあるといつも寮のベランダに親友2、3人で集まり、夜中まで語りつくして夜更かししてたのを思い出しました。

元気の出る曲ではなく、敢えてしんみりする曲をBGMに流しながら、眠いのを我慢し、おもいっきり苦い青春をしみじみと味わっていたあの頃。

想いが届かなかった”あのひと”との思い出、初体験の思い出、失恋の思い出、すれ違いの思い出。

今思えば、甘味が含まれている思い出よりも、痺れるほど辛くて、酸っぱくて、にがい思い出の方が、今最高の酒のつまみになるんだなと思う今日この頃です。

音楽を聴きながら、これから読もうと本棚に積まれた本を1冊ずつパラパラと捲り並べ替えながら、読んでも読んでも増え続けていく”まだ知らない未知の世界”の広さを実感しながら、久しぶりの夜更かしを楽しんでいました。

そしてその中から、読もうと手に取ったのが本書。表紙の写真の女性は、もしかすると妻くんさんかな?😁と思いながら、、、

小説内にも出てくる、1983年にUKインディーズチャートで1位になり、日本のネオアコブームに影響を与えたベン・ワット(Ben Watt)、彼が19歳の時に作ったと言われる伝説の曲、『ノース・マリン・ドライブ』を聞きながら、酸っぱくて、にがい、切望Blue、Pinkフォトグラフ、Yellowラブをじっくりと味わいました🤗

物語の内容は、二十五歳の高校教師の主人公はイケメンなんですが、彼女はいなく、そして童貞。

三十歳までに童貞を捨てないと、妖精になるという都市伝説があるのだが、音楽を愛し、独りでレコードを楽しんでいる彼は、妖精化していくことに対して、恐怖や恥ずかしい感覚を持たず、むしろ、清々しく心地のよい爽快感を持っていた。

音楽が好きで、独りでレコード屋に行き、ネオアコースティックの音源を収集している主人公。

野球のルールもろくに知らないのに、勤務する高校で、野球部の部長のポストを与えられた彼は、思いがけず、予算不正使用疑惑や選手の失踪事件に巻き込まれる。やがて、彼自身にも関係する、意外な結末が待っていた。どんな結末が待っていたのか?また、彼は妖精になることができたのか?

野球部を舞台に展開するミステリーの物語です。
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きみは女がいない男である。背丈は百六十八センチで、体重は五十キロ。スポーツマンとは正反対の体型である。

基本的に、秀才タイプで、学生時代、成績は常によかった。顔面の彫りは深く、瞳が大きい。じつはイケメンと呼んでもいいくらいのマスクをしていたのだが、女にもてない。

このままでは妖精になるな、ときみはときどき考える。三十歳までに童貞を捨てないと、妖精になるという都市伝説があるのだ。

特別なちから。すなわち魔法が使えるようになるということで、ネットの一部では神聖視されているが、世間一般では、とくに男たちのあいだでは、たいていは侮蔑、あるいは揶揄の対象でしかなかった。きみは二十五歳になったばかりだった。

きみは童貞だが、女のリアルを知っている。思い出したくもない、ときみは思う。多くの妖精男子はそれを知らない。女の妄想だけを食べて生きている。女を知った瞬間、得るものがあるかわりに、おそらく失うものもあるだろう。それは、妄想力である。

妖精化していくことに対して、きみは、恐怖や恥ずかしい感覚、苦しい感情を持っていなかった。むしろ、清々しく心地のよい、爽快感があった
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緒真坂さんの小説は、先日かじった『スズキ』『アラフォー女子の厄災』『ボブ・ディランとジョン・レノンでは世界を語れない』に続き、4冊目です。

最近は、中野ブロードウェイの”タコシエ”さんにそっと、立ち寄ることが趣味のひとつに。

いつも、セミナーでも食事会でもひっそりと会場の隅で、積極的に名刺交換できずにドリンクばかりおかわりしているタイプの私ですが、何だか、本書の主人公空葉とは気が合うような、そんな気分です。

人見知りの私は、読書会やWEBセミナーも顔出しなしでの参加。仕事上では、WEB会議より電話かメール中心という、初対面の人との対面を避けがちなタイプなのですが、本当は人が大好きなんです。

色んな話をすることが大好きなのですが、いつもチャットや電話ばかり。そんな対面や話しが苦手な自分ですが、主人公はネオアコースティックの音源を収集が趣味でしたが、私の趣味は「本」

本当は対話好きな自分自身が、唯一無言で対話しているのが「本」の中の主人公の言葉。本がある事で、色んな素敵な作家さんに出逢え、色んな物語や、思考を試食することをもっと楽しんでいきたいと思います。

緒真坂さんの本は残り4冊ですが、1冊ずつゆっくりと楽しんでいきたいと思います。全て読み終わる前に、新刊が出るよう”切望”するばかりです。
4日前
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shangdi_shang
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緒 真坂 itoguchi masaka
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