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「ストーカーレポート」第2話アキバメイドの悲劇⑬を更新しました。

 小説サイト「NOVEL DAYS」にて、「ストーカーレポート」第2話アキバメイドの悲劇⑬を更新しました。
 よろしければ続きは、小説サイトでご覧ください。

 五日後の夜だった。ラッシュアワーの駅のホームに立っていた。
 山脈の頂上で周囲を睥睨している鷹のように。腕時計をのぞいた。あと一分だった。電車を待っている列のいちばん最後に、勇人のすがたが見えた。
 電車がホームに入ってきたが、乗らなかった。ドアまではみだしそうなくらいぎゅうぎゅう詰めだったからだ。電車を一本やりすごし、いちばん前に立った。急に乗客がざわめいた。こぜりあいが起こったようだった。私は犬掻きをするように、ひとごみをかきわけた。伸びてきた手が、勇人の背中を強く突き出すように押した。その手は明確な意志を持っていた。つまり勇人めがけて、強く押していたのだ。
 私はすぐさままわりこんで、その人間の顔をのぞきこんだ。どこかで見たような気がしたが、記憶の検索には、ひっかからなかった。四十代前半の顔の男だった。ボウズ頭で、中肉中背、左下のあごのところにほくろが一つ、ぽつんとあった。
 勇人の悲鳴が聞こえてきた。


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緒 真坂 itoguchi masaka
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