「ストーカーレポート」第2話アキバメイドの悲劇⑭を更新しました。
小説サイト「NOVEL DAYS」にて、「ストーカーレポート」第2話アキバメイドの悲劇⑭を更新しました。
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私はホームに立っていた。
バラバラの肉片になった遺体を眺めていた。落ちてきたスマホ電話は血に染まり、肉のついた髪の毛が付着していた。駅員によってホームの片隅にブルーシートをひかれて、隠すように置かれた。
私は、誰もいなくなったところをみはからって勇人のスマホをつかみ、メモリーを呼び出した。壊れてはいなかったが、名前の登録は二件だけだった。そのうちの一件は、私の電話番号だ。もう一件は、女の名前だった。おそらく、この子が勇人の彼女なのだろう。私は、名前とスマホ電話の番号を暗記する。冬川イル。
どういう名前なのだ、と思う。最近の名前は、ハーフなのか、インチキ日本人なのか、わからなくてとまどう。
翌日の朝、目覚めると、からだがだるく、バーベルが載っているように頭が重かった。底が抜けたバケツのように気力がすっからかんだった。
病気だ、と思った。わけもなく涙がたまり、あふれでた。どうしょうもなかった。ゴロンと横になっているしかなかった。
一週間、私は涙を流し続けた。鬱病の兆候だ、と思ったが、たしかなことはわからなかった。
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