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スパイスカレーとおっちゃんの経済効果

Vol.019
スパイスカレーは未だブームなのだろうか?
ググってみると、大手メディアがこぞって取材した記事をみると、間違いなくトレンドには載っていると思われる。
こと最近では2022年11月24日の日経新聞でも取り上げられている程なので、まさに経済効果もあげていると仮定する。

私のホームのスパイスカレーは渋谷のカリカリスパイス

東京に戻ったら、必ずここに立ち寄るという渋谷は裏渋の円山町・神泉町エリアにあるカリカリスパイス
もはやお友達のミナミが一人で切り盛りするスパイスカレー屋さんだ。
友達とはいっても、歳の差20歳以上違うので、娘みたいな存在でもある。

いつもスマイリーなミナミが提供してくれるスパイスカレーは愛情がいっぱい。

こればっかりは年齢を言い訳にしたいところだが、いくら仕事だからとはいえ、自分の体に取り入れるものについては選ばせてもらっている。
だけどミナミのスパイスカレーは私の食欲強欲主義にピタッとハマる。
定番のメニューもあれば、季節の素材を使ったオリジナルのスパイスカレーもあるので飽きが来ないのが通い続けられる秘訣でもある。。
そして美味しいのは何より、心のこもったメニューの書き方が好きなのである。

今回の落とし所はキーマカレー2個

いつもは軽快な関西弁でお喋りが弾むミナミなのだが、私が来店したその日に限ってとても忙しかった。お店が忙しいということはとてもいいことなので、私はミナミに一言「ちょっと携帯でニュース見てるわ」と邪魔しないよう配慮した。

1月と2月のさかい目に食べるカレーは「イカと大根のハーブカレーとココナッツチキン」のあいがけ。

そしたら、いかにもというオジサンが店内へ入ってきた。
どうもテイクアウトのカレーについていろいろ聞いている。
なにせ女の子が一人で切り盛りする店なので、またおじさんの冷やかしか? と思い、私までも警戒した。
おじさんはミナミにいろいろ聞いた後、一旦お店を出たに関わらず、また戻ってきた。
そしてミナミになにかリクエストをして、とてつもなく喜んで支払いをして帰っていった。

何事かと思い聞けば、神戸出身のミナミ曰く”おっちゃん”は、今年に入ってからマトンのキーマカレーをずっとリクエストしている馴染みの人という。
今年に入ってからミナミはずっとキーマカレーを作ってなかったので、いつできるのかを尋ねてきたと。しかも1月から毎週のように聞きにきていたらしい。
にもかかわらず、2月に入っても作ってなかったミナミだったという。

だが、まさに今日マトンのキーマカレーを作る日なので夕方には準備できると伝えたら、おっちゃんはキーマカレー1個をテイクアウトで予約して午後取りに来ることとなったというが、再度お店に戻ってきて、やっぱり2個欲しい! というものだった。
なるほど、それでおっちゃんは戻ってきたのか!

よっぽどミナミのキーマカレーが好きなんだなと思って、その日のランチはとても朗らかな気持ちになった。

表現が雑だが、リスペクトできるおっちゃん

おっちゃんが帰った後、知り合いのお店の元スタッフの現役ヨガインストラクターの子が入ってきた。
私とミナミはマトンカレーのおっちゃんを見送った後に盛り上がっていたので、その事情を遅れてきたヨガガールに話す。

マトンカレー2個までのストーリーはいいとして、どんなおっちゃんだったのか伝えることは実に雑だなという。

私たちが表現したおっちゃんの風貌
 ・ 全体的にグレー。
 ・ 競馬場というか競艇場にいそう。
 ・ スラックスにタックが入っていた。
 ・ 単髪で白髪混じりの横分け。

これでわかってしまうおっちゃんの風貌。雑。でもキーマカレーを愛するおっちゃんは誰よりも粋なおっちゃんなのだ。
おっちゃんリスペクト!
いつかおっちゃんとミナミのキーマカレーについて、クラフトビールを飲みながら語りたいとも思った。

まさにスパイスカレーが日本経済に浸透しているのを見事に体現してくれたようだった。

渋谷の裏にも人情風情あり。

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