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新宿カフェハイチで大人の扉が開くコーヒーをたしなむ

Vol.059
誰にだってある青春時代。
映画のようなものではなくても、それぞれに思い出のある時代であったと思う。
青春時代はなにもセーラー服と学ランでとか、そういう時代ではなく、若気の至りが盛んな時期というわけなので、20代の前半を振り返る。

学生時代のほとんどを東急沿線で過ごしてきたので、出かけるとか、友達に会うとかは渋谷ベースになりがちだった。
大学は吉祥寺方面だったので、わざわざ井の頭線に乗って渋谷へと赴くことが日常だった。
でも吉祥寺であれば、中央線で新宿へも一本で行けるというのに、なぜか新宿へ行くことはしなかった。
よっぽどのことがない限りは、今でもしない。

しかし最近ひょんなことで毎度の来日時、新宿へ足を運ぶことが増えた。
そんな時に思い出して行った喫茶店というかカレー屋がある。

大学3年生の時に食べに行ったハイチカレー

新宿にある老舗カフェ ハイチ
大学生時代にカレーを食べることに少しはまっていて、赴いたハイチカレー。
チョット思うことがあって、もう何十年ぶりというのに入ってみた。

今となっては本店は閉店したものの、まだ新宿に3店舗あり、もうすでに52年も店を構えるという老舗だ。

相変わらずのドライカレーは人気メニューで、野菜の旨みがしっかりするおいしく優しいカレーだ。

温泉卵が載るようになったのはつい最近という。
それにしても味わいの手作り感がすごいハイチカレー。

今は温泉卵のトッピングもあって驚いて女将さんに聞けば、それは今風にしたという。
温泉卵が乗るのが時代なんだと思ってしまった。

ちょっとカリビアンな店内

私はログハウス調とか、チョット南国的な要素のあるお店が好きで、味がどうであれ入ってしまうことがある。
このカフェハイチもその一つである。

ほんのり中南米な感じ。
こういうの好き。

久しぶりなのに懐かしながらも落ち着く店内。
着飾らなくていいというか。
コーヒーの国にあるような、焼けたコーヒー豆の色のような褐色の木の椅子がまたいい。
ここ何年かは中南米に思いを馳せていることもあり、このカフェハイチの雰囲気だけでもかなりやられる我である。

大人の入り口だと思っていたハイチコーヒー

カフェハイチに初めて行ったのは20歳立った頃。
よく覚えている。
そしてカレーを食べに行くはずが、そこで出されたコーヒーに驚いたのだった。
というのは、このカフェハイチでは、コーヒーにチョットラム酒を垂らすのが流儀だとあったからだ。

魔法のランプに入ってるようなラム。
このラムをコーヒーに5滴垂らしていただく。
学生時代は大人になった気がしたコーヒーだった。


20歳になって初めて口にしたラム酒はカフェハイチのコーヒーとだったのだ。

そしてその話を女将さんにすれば、カフェハイチで使用しているラムボトルを見せてくれた。

なんともバルバンクールのラム!
私がラムに目覚めたアグリコールラムであると言っても過言ではなかろう。
これぞ運命か?! と思うほど嬉しかった。

バルバンクールのラム。
ハイチにフランスの時代があったとわかる。

いまだに歌舞伎町がどこだかがわからないけど、また新宿へきたら、青春時代を思い出し、未来の夢である中南米へ行くことへ憧れてカフェハイチで午後の時間を過ごしたいと思った。

もしかするとカフェハイチは、当時からも私へ行き先をさし示していたのかもしれない。

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