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【読書感想#28】スプートニクの恋人/村上春樹(2001)【ネタバレなし】
【概要】
作品名:すぷーとにくのこいびと
著者:むらかみはるき
発行所:講談社
発行年:2001年
頁数:328頁
ジャンル:恋愛
【あらすじ】
22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。―そんなとても奇妙な、この世のものとは思えないラブ・ストーリー。
【評価】
3.5/5
【感想】
やはり、村上春樹の恋愛小説はいいですね。
胸がときめくことは滅多にないですが、主人公の思いが痛切に伝わってきます。
クールで味気ない印象の主人公が、恋心を抱いている様はなんとも可愛らしく、親近感も感じられます。
こういう奇妙な恋愛小説を読むと、なおさら恋心の謎深さが増していくような気がします(自分の中で)。
元々一様ではないものが、普通ではない世界で描かれればそりゃよく分からないですよね。そんな感じです。
けど、そういった心の作用にはきちんと「恋」という名前があります。語学的にも概念的にも存在しているものです。
人々はそれによって喜びを感じ、苦しみに苛まれています。
ほんと何なんでしょうね。恋って。
語り出すとキリがないですね。
語ることすらナンセンスかも。
ですが、本作を読んでいても、特に恥ずかしくなったりかっこ悪く思うことは不思議と無かったです。
これが妙技というやつですかね。
こんな小説を書いてみたいものです。