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No,77.格闘技(ボクシング編)の勝敗に見た目は関係あるのか?

見た目のいい人は得するのか?についてつらつらと書いてみる。

同時にYouTube動画のリンクも貼っておきます(^^♪



外見のいい人の様々な利点

① ラングラー(2000)らの研究では、外見のいい人は才能、親切心、誠実さ、知性といった望ましい特徴を持っていると自動的に考えてしまう傾向があると言う。

② 1947年のカナダの研究では、外見が魅力的な候補者はそうではない候補者の2.5倍もの票を獲得した。この選挙のポイントは、魅力的な候補者に投票した人たちを対象に「なぜ入れたのか?」を聞いたところ、73%は「外見的魅力で投票はしていない!」と断言した。このような結果は、面接や刑事裁判など同様な結果が出ている。

③  Benson,P.L.(1976)らは、外見的に魅力的な人びとは必要なときに援助されやすい研究結果を出している。

④  外見的な魅力は人生に関係ないとよく言われるが、魅力の差は進化理論と社会化理論に関して、成長や接し方に影響すると述べている。(Langlois, J. H., Kalakanis, L., Rubenstein, A. J., Larson, A., Hallam, M., & Smoot, M. 2000)

以上

これらの研究は世にいう「ハロー効果」です。定義はさまざまだけど評定者つまり、受ける側の視点だと

評定者のハロー効果(Halo rater error )の視点からハロー効果を定義すれ ば ①「全体印象」②「目立った評定項目」③「不十分な識別力」の3つの視点から定義されている (Fisicaro,S.A,and Lance,C.A.,1990)。

つまり、

①身なり格好や声や表情からくる印象

②目立った外見(顔やスタイルなど)

③そんでもって、相手の情報がないため正解に判断出来ない(まあ、初見だと人となりがわからないから、①②のイメージが先行するよね)

本当にそうなのかを検証してみた。

本当に見た目は優位に働くのかについて恣意的検証

先行研究をもとに、実際にボクシングを見に来ていたお客さんを対象に実験。

仮説

「外見的に魅力のある選手の方が勝利するだろう」

参加者

ランダムに参加してくれたお客さん(女性10名:選手とは無関係でボクシング競技を初めて見た人達で構成しました)

方法

かなりイケメン選手 VS そうじゃない選手(すみません)の試合(3ラウンド)を評価してもらう。

事前に勝敗表を渡し、試合終了と同時に勝ったと思う方に〇をつけてもらう。

結果

イケメン選手は0-3(専門家のジャッジ)の判定で負けたが、女性参加者は10人中7人(70%)がイケメンが勝ったと評価した。

仮説は支持された。

参加者に「なんで勝ったと思ったの?」と理由を聞いたら、『勝っていると思った、』『優勢だと思った』『なんとなく』とのこと。

専門家のジャッジでは、負けと判定(0-3のフルマーク)したにもかかわらず・・これがハロー効果の恐ろしさ。

さいごに


高嶋ちさ子さんがお笑い芸人に「そんな美人なら玉の輿にのって上手く生きる道もあったのにどうして努力してバイオリニストになったんですか?」って聞かれたとき「容姿みたいな神様から頂いたモノは自信にならないから。自分で身につけたものだけが自信に繋がるの」って即答していました。

外見は一過性です。当然、時間が経つにつれ(知れば知るほど)、見た目の良さだけでは飽きられるので悪しからず。

最後まで読んでいただきありがとうございます( *´艸`)




参考文献
石橋貞人(2010)「人事評定者訓練におけるハロー効果の程度のフィードバック効果: 2 次因子分析によるハロー効果の測定 (第 2 報)(理論・技術)」『日本経営工学会論文誌,』第61巻、第2号、pp.76-84


Langlois,J. H. (eds.)(2000).Maxims or myths of beauty? A meta-analytic and theoretical review. Psychological bulletin, Vol126.No3,pp.390.


ロバート・B・チャルディー二著・社旗行動研究会訳(2015)『影響力の武器』(第三版)聖信書房



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