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小池栄子朗読の「贖罪」ってどんな話?見えない同調圧力とトラウマ|断片の情報や思い込みであれこれ言うのは良くないよね

また1冊完読しました。「贖罪」です。

オーディオブックで聞きました。小池栄子さん朗読で大変聞きやすく物語にのめりこむことができました。ある悲惨な殺人事件についてそれに関わった幼き少女や女性のその後どうかかわって生きてきたのかが描かれています。

小池栄子さんはドラマ版(現在は利用不可)も出演されていたようなので、そこからの朗読者抜擢も考えられますね。


一見、悩みもなく幸せそうに見えても、本人は全然幸せではないことも多々

この物語はとある少女の殺人事件に4人の少女が関わります。かかわると言ってもその殺人事件の発見者的な関わり方です。

殺害された母親と、4人の少女が成長したその後の物語です物語の中の成長した少女たちも、殺人を犯してしまいます。連鎖がされていくのです。

物語を通して感じたのは、

傍からみて、幸せそうに生きている。何不自由なく暮らしている。

それは見る側の思い込みであるということ。

外から見た情報や、人から聞いただけの情報だけでは、いかに自分が都合よく着色してみているかということが良くわかりました。
ほんの少しの情報で人はあれこれ分かったかのようにあれこれ言うのです。

見聞きした断片情報であれこれ思い込んで言うのはよくない

どの少女も事件を乗り越え成長していきます。ただ事件を乗り越えたかに見えて、実はその事件のトラウマに引きずられながら成長していっていたのです。

特に印象深かったのは、PTA臨時総会の篠原真紀のコメント。
彼女は事件の発見者の4人の少女の中の一人。成長して小学校教諭になりました。

プールサイドに刃物を持った男が侵入。水泳授業中だった彼女は子供を守るために果敢に男に挑みプールに落とします。そして犯人の命を奪う結果になります。

最初は、マスコミは英雄として褒めたたえます。しかし、やりすぎだという意見もでてマスコミは殺人犯に仕立て上げます。

それに乗っかる民意。リアルに今も昔も起きていることのような気がします。

PTA臨時総会では、ことの真実を語ります。見聞きした話だけでも100%誰々に非があるような状況でも、ことの真実はもっと根深いところにあり、当事者でないと決してわからないことがある。ということを学びました。

現代は声の大きい人(インフルエンサーなど)の発信で多くがその方向に流れる

最近もとある若いタレントの方が亡くなりました。遺書もなく死因は不明なのですが、なぜかSNSによる誹謗中傷が原因で亡くなったとされてます。

たしかにその可能性は否定できませんが、原因が誹謗中傷と決まったわけではなく今でも不明です。ただ、世間の書かれ方では、原因の一つかもしれないではなく、断定的な表現での発信が多く、それにつられて多くの方が原因は誹謗中傷であることになってます。

昔、日本の戦時中では、戦争に行くことが誉れであるとされました。行かない人は非国民だと。同じような同調圧力があるような気がしてなりません。
私は、武家社会でしっかり根付いた忠義の考えの中に同調圧力があると考えてます。以下参考

同調圧力はあまり良い意味ではありませんが、気持ちをひとつにして進むという意味では良いことです。

前も紹介した武士道という本。ここには武士道がいかに日本に浸透して、日本文化を作ったかが書かれています。同調圧力が高すぎて良くないと言うよりかは、同調圧力が高くなるような歴史を歩んできた結果であるといえます。

今後は大きな組織的な思想から様々な小さな個の思想が発生していく時代へシフト

しかし、問題となる同調圧力は次第に薄くなり丁度よい感じで調整されていくと思います。自分は楽観的に考えています。今は過渡期なのです。

今後は、逆の文化(アメリカなどのいろいろな人種が共存する文化)などと交流がさらに盛んとなり、もっとバランスの取れた時代になるのだろうと思います。

これからは、個が横につながっていく時代です。今よりも小さな考えの集まりがたくさん入り、いろいろな考え方が尊重される時代になっていくと思います。もうすでにその世の中になったと思う方も多いと思いますが、成熟はこれからだと信じています。

こちらはnote友達のmother_yuukiさんの記事です。これからの世の中がどうなっていくか、とても参考になりました。
2020年までは土の時代でした。組織や団結が重視されていた時代です。きっと良くも悪くも同調圧力が高かった時代だといえましょう。

これから200年は風の時代です。結果よりもプロセスが重視され、大きな組織よりも個と個が横につながった小さな考えが多数生まれていく時代になるのではないでしょうか。

その風の時代はまだ始まったばかりです。多様性が認められつつも、同じ考えに危険なほどに寄ることもたまにはでてしまうのが今でしょう。

この200年後は、水の時代です。循環や持続可能性を追求した世の中になっていくと思われます。もうすでにSDGSなどは始まっていますね。

この記事は、断片情報であれこれ言うのは良くないというテーマで書きました。いろいろな考えで受け入れつつ、自分も一つの考えに流されず何通りも考え方があるということを肝に銘じていきたいと思います。


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