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サンフランシスコ発EC専売アパレルブランド「Everlane」のユーザー体験が素晴らしかった話

「Everlane」というアパレルブランドをご存知でしょうか。

2010年にアメリカ・サンフランシスコに設立された、クールかつ無駄のないシンプルなデザインが売りのECに特化したアパレルブランドです。

明確なコンセプトのもと徐々に人気が広がり、今では国外への発送、またニューヨークとスペイン・バレンシアにモデルストアを構えるまでに拡大しています。

つい先日日本語版のWebサイトもリリースされました。

僕がEverlaneのサービスを知ったのはカリフォルニアに留学していた2017年にさかのぼるのですが、Everlaneというサービスを認知してから購買に至るまでのUX(顧客としての体験なのでCXと表現したほうが適切かもしれません)がとても素晴らしく、今更ですが当時の体験を思い返しながら文字に起こしたいと思います。

①ネットサーフィンしてたらバナーがでてくる

ある日勉強の合間にネットサーフィンをしていたところ、このようなバナーを発見しました。

当時「Everlane」のことを全く知りませんでしたが、シンプルで飾らないファッションが好きな私にとってこのクリエイティブはどストライクで、なんとなくでバナーを迷うことなくクリックしました。

②サイトの情報設計が洗練されている

バナーをクリックするとサイトのAboutページに飛び、2行のコピがー私の目に飛び込んできました。

「私たち一人一人の力で世界を変えることはできます」という印象的なコピーとともに、”Our way”として「最高品質」「エシカルな工場」「徹底的な透明性」が紹介されています。ページを下へスクロール

「私たちEverlaneは、素敵なTシャツを着るのと同じくらい、正しい選択が簡単なものであってほしいと思っています。それが、私たちが世界中の工場のうち最も優れたエシカルな工場のみと提携し、最高品質の素材のみを使い その事実を、そして商品一つ一つの製造原価に至るまでみなさんに開示している理由です。この新しいやり方を、私たちは「徹底した透明性 (Radical Transparency)」と呼んでいます。」というEverlaneのバリュープロポジションが紹介されています。

これまでのアパレルブランドが消費者に有耶無耶にしてきていた部分を全て消費者にクリアにしていくことで、消費者に正しい選択をしてもらう。自分たちの価値観押し付けな既存のアパレルブランドとは全く異なるコンセプトに私の心は鷲掴みにされました。

Everlaneを知ってものの数分でしたがこのときの僕はEverlaneのことをもっと知りたくてたまりませんでした。

③ブランドが明確で共感できる

さらに下層へページを読み進めて行くと、

各商品の詳細ページにも価格の明細が紹介されています。

ここまでしっかり費用の詳細が明示されていると価格に説得力がありますし、納得感を持ってEverlaneを選べるようになりますね。

④購入を迷ってたらクーポンが届く

これまでの体験を踏まえて買って試してみたい!とは思っていたものの、留学中の身分だった私はお金に余裕がなく、購入を渋っていました。すると2~3日後にEverlaneからメールが来ました。

送料無料クーポン!アメリカは国土が広いこともありネットショッピングする上でも送料が当たり前にかかってきます。(平気で$7とかする)それでも渋って数日放置しているとまたEverlaneからメールが来て、

今度は$10OFFクーポン!!さすがにこれには心を持ってかれてしまい、背中を押される形で購入してしまいました。

実際の商品の質にも満足でき、すっかりEverlaneのファンになり、その後もアメリカ滞在中にちょくちょくEverlaneで服を買っていました。(最近はレディースに注力しているようで僕にとって以前ほど魅力的なブランドではなくなってしまいましたが...)

明確なブランドコンセプトがわかりやすく伝えられ、なおかつ購入を迷っているユーザーへの背中をポンっと押してくれる後押しがあったことで思わず買ってしまいましたが、今っぽい購買行動だったなと改めて思いますね、、、。アパレル分野では完全なEC完結だったりD2Cが難しいと言われておりますが、Everlaneの提供しているユーザー体験はそれを乗り越えるに値するのではないかと個人的には考えています。

余裕のあるときにビジネスサイドからみた顧客体験設計を推察し分析しようと思います。

#UX #CX #everlane #storytelling #branding #D2C #顧客体験 #デザイン思考

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