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韓国映画「メソッド」

主演:パク・ソンウン、オ・スンフン
2017年
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=Netflix公式サイトより)

アマゾンプライムのオススメで出てきたこの作品、一応”韓国映画“とフツーの映画のカテゴリーに入れるが、内容はBL/同性愛の要素が含まれるので、もしこれからご覧になる方はそのつもりで(というか、だから私にオススメなんだな)。

メソッド演技法

このタイトルの「メソッド」というのは、演技法の一つらしく、Wikipediaによれば、

役柄の内面に注目し、感情を追体験することなどによって、より自然でリアリステックな演技・表現を行うことに特徴がある。

ということらしい。つまり日常生活でも役柄の内面をそのまま引き継いで感情移入していき、それを演技に活かすのだろう。
パク・ソンウン演じるイ・ジェハはメソッド俳優を自負するベテラン舞台俳優。オ・スンフン演じるヨンウはアイドル歌手だったが、バイク事故以来一線を退いており、復帰のために舞台に出させてもらうよう事務所が監督に頼み込む。
二人は『アンチェイン』という男同士の愛をテーマにした舞台で共演することになる。
顔合わせの初日から遅刻してやる気のないヨンウ。来てもSNSにあげるための自撮りや写真撮影ばかりしている。
そんな態度に苛立ったジェハは、役柄の演技でヨンウを一喝する。
ジェハの演技への情熱に気づき始めたヨンウ、彼を慕うようになり、メソッド演技法についても勉強していくようになる。

演技なのか、本心なのか?

舞台で使う小道具を一緒に買いに行ったり、稽古したりするうちにだんだん二人は惹かれあっていく。しかし、それは果たしてメソッドによる感情の追体験なのか?それとも本心なのか?
妻もいるジェハは自分の心の状態に戸惑い始める。

映画のクライマックスは舞台『アンチェイン』の本番。稽古の時は普段着だったが、舞台衣装は何やら血だらけ、傷だらけ、二人は目隠しをされている。そして始まる物語は、演技とアドリブが入り乱れるシーンで圧巻であった。
ヨンウ役のオ・スンフンはオーディションで選ばれた新人だそうで、特にイケメンとかいうわけではないが、新人には見えない迫力の演技であった。彼のジェハを求める姿が、演技なのか、本心なのか、観ている方も翻弄されてしまう。彼はこの映画で賞を取ったらしいが納得である。

この作品をBLカテゴリーに入れているサイトもあるが、私としてはあまり納得できない。ここではあくまでもタイトルにもあるように演技法をテーマとしているのではないかと思う。意見は分かれると思うが、色々な意味で挑戦的な作品だと思った。

こちらは予告編。この韓国語のが一番トレーラーとしては良かったので、こちらをリンク。