韓国映画「Bungee Jumping of Their Own」(バンジージャンプする)
主演:イ・ビョンホン、イ・ウンジュ、ヨ・ヒョンス、ホン・スヒョン
2001年
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★☆☆
(写真=サイトTIMEFORUM.CO.KRより)
アジアBLファンの間で”最も悲しい結末の作品”の一つとしてよく名前があがるので、ずっとウォッチリストに入れてあるタイBL映画「DEW THE MOVIE」が日本でも公開されるらしい(邦題「デュー あの時の君とボク」)。ちょっと調べてみたら、なんとこれも韓国映画のリメイク。あー、私の”リメイク好き魂”がまた呼び醒まされてしまった!
好きだった人の生まれ変わり
韓流初心者の私でもさすがにイ・ビョンホンの名前は知っていたが、たぶんきちんと作品を見たことがないと思うし、タイ版リメイクを見る前にやはりオリジナルを観ておこうと思った。
あらすじはWOWKOREAのサイトより引用:
1983年の夏。大学生ソ・イヌ(イ・ビョンホン演)は、夕立の中、傘をさして歩いていた。そこへ飛び込んできた美しい女子大生イン・テヒ(イ・ウンジュ演)。「バス停まで送ってもらえませんか?」という彼女に一目ぼれしたイヌ。徐々に惹かれあい、ついに恋に落ちた2人。だが、イヌが入隊する日、軍用列車を待つ駅のホームに、彼女の姿は無かった。それから17年後、妻子ある高校教師となったイヌの前に、テヒそっくりの癖を持つ男子生徒イム・ヒョンビン(ヨ・ヒョンス演)が現れた・・・。
初恋か、同性愛か
アジアの作品には生まれ変わりや入れ替わり、まあ広い意味での”輪廻転生”を扱ったものがやはり多いと感じる。ここでは、イヌにとって初恋のずっと忘れられない女性が、男性に生まれ変わり、その男子高校生ヒョンビンに恋をする。イヌにとっては、言うこと、仕草など全てがもうテヒにしか見えなくなってくるのだが、実際にはヒョンビンなので、周りから見たらイヌのヒョンビンに対する態度は同性愛に映る。現在放映中の日本ドラマ「あのときキスしておけば」なら、もう笑いながら観られるのであるが、やはり本作公開当時はこれもセンセーショナルで「ゲイ映画だ!」と話題になったらしい。
イヌはヒョンビンに惹かれていく自分が理解できず、妻を抱こうとしたり、検査を受けたりする。
ヒョンビンは好きな女の子がいて、その子を運命の人だと思っているが、少しずつイヌによって前世の記憶が呼び戻されていく。
同級生や同僚の教師たちから同性愛に対する批判的な反応やいじめの中で、二人の複雑な心情がうまく出されていたのではないかと思う。
前半ではイヌからみたテヒとの関係が描かれているので、少しテヒの考えていることとかがわからない部分があったりする。しかし、彼女の当時の心情、様子をヒョンビンが思い出すという形になっており、ちょっとモヤモヤだった部分が明確になっていく。
「生まれ変わっても、入れ替わっても、あなたが好き」
生まれ変わった人物に恋をするというストーリーは、いろいろな形の終わり方を作り出せるのではないだろうか。本作の結末は賛否両論あるだろうと思うが、ハッピーエンドもあり得ないので、個人的には気に入ったし、この英語タイトルもいい。
なお、広い意味での”輪廻転生”を扱った作品の記事をいくつか書いたので、勝手にシリーズとして、マガジンとしてまとめてみることにした。アジア各国ではまだまだこのテーマの作品が出てきそうである。
それにしてもイ・ビョンホン、これは約20年前の映画だが、劇中では大学生からアラフォーまで演じていて、ほとんど違和感がなかった。最近の姿もカッコいいままだが、やっぱり防腐剤飲んでるのかな(笑)?
こちらが予告編。なお検索すると、タイ版リメイクとの比較動画なんかも出てくる。