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「自分は結婚してます」くらい言ってくれてもいいのに……。|ライトノベル『契約婚した相手が鬼宰相でしたが、この度宰相室専任補佐官に任命された地味文官(変装中)は私です。』第2巻
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これまでの感想はこちら。
エルドリア神聖国の使節団がやって来ることになった。
スラン王国とエルドリア神聖国に国交はない。
そんな国が何の為にやってくるのか。
その真意がわからないながらも、宰相であるレオンと、その補佐官であるクリスティーヌは使節団を迎え入れる準備に追われていた。
そして。
遂に、そのエルドリア神聖国からの使節団やってくる。
神官、騎士、聖騎士、聖女…というメンバーでやって来た使節団。
国交がない為、文化的な違いもあり、現場はいつでも戦場のようだった。
そんな中、聖女であるエウフェミアは。
「ふんふん……彼女は宰相閣下をお気に召したようだな……」
レオンが気に入ったようで。
「わたくしはパトリック宰相に案内していただきたいわ」
クリスティーヌは、事あるごとにレオンを呼ぶエウフェミアに不満を感じながらも、仕事である以上それを表に出せない日々が続いていた。
しかし、そのうちクリスティーヌはあることに気がつく。
「エルドリア神聖国には、国交とは別の、なんらかの意図があるのだと考えます」
「……意図?」
エルドリア神聖国の使節団たちが行っていた“罠”とは。
そして、その目的は何なのか――?!
新キャラが良かった続編
大体において。
続編の新キャラって、こう前作でくっついた2人に対して、避けられない、もしくは逆らえないライバルが登場して2人の中を引っ掻き回す、ってのが定番じゃない。
その展開も面白ければ、好きなんだけど。
そう思っていたら、違った展開を見せ始めて楽しく読めました。
無邪気な聖騎士でありながら、特殊な生い立ちであることを伺わさせるゼノン。
最初こそライバル役? と思わせておきながら、後半結構その言動が面白い聖女のエウフェミア。
特に、エウフェミアは熊さんとの出会いとか、本性(?)を現してからのレオンとの関係が、「最初の聖女キャラはどこに?」って感じで面白かった。
そして、前作に引き続き、今回も登場のアルノー殿下も良かった!
「……知られたくないのだろうと思ったから」
もう、このアルノー殿下のセリフから始まる一連のところは切なくて良いよね。
アルノー殿下が、ただちょっとナルシスト的な面白いキャラクター、というだけじゃなくて、とても優しい人なんだ、とよくわかるエピソードで。
更に、彼の第二王子としての立場の複雑さを重ねているようにも見えて。
とっても印象的でした。
そして、前作の王と王妃を正当化する為に“恋愛至上主義”の犠牲になり国を追われた元宰相の娘・ジュリエッタのことも、ちゃんと回収していて。
続編って余韻で楽しむもの、ってイメージなのに、この1冊で1つの作品として楽しめる良い続編でした。
元からここまで設定されていたのかな?
本当によく出来てたなー。
面白かったです!
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