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コロナ禍に見た、言葉づかいで感じる『敵』・『味方』

全国各地で発令されている緊急事態宣言は今月末で終了になりそうですね。

ワクチン接種も進み、これまでの宣言解除のときとは雰囲気が違うように感じます。二度と緊急事態宣言が出ないように、この週末が最後の宣言期間となりますように。。。リバウンドしないように気を付けていきたいですね。

さて、この1年半、コロナ禍で多くのニュースを見てきましたし、色んな難題にもチャレンジしてきましたよね。

この中で、言葉づかいひとつで、敵だったり味方だったりするようなところを感じてきましたので、まとめてみました。

『協働』の姿勢や位置関係について、学んできたことが、この気付きのきっかけになっています。過去の記事についても以下にご紹介します。


①誰がコロナと戦ってる?

まぎれもない、コロナは人類共通の敵です。

なのに、その対応において様々な批判が生まれたりします。
共通の目的に向かい、一丸となるべきところで何故?という気がします。

共通の目的へ向かうとき、細かい議論にわたって衝突することがあります。どんどん意見をぶつけ合って、より良い方向を見出したり、合意形成していけると良いですよね。
こういうときには、いくら反対意見を言ったとしても、本質的に批判するようにはなりません。

むしろ、例えば、ウチのNPOでは、ディベートのように、あえて反対の意見を言ってくれるメンバーもいます。
変にみんなが同調せずに、ちょっと待てよ、こんな意見もあるんじゃないか、こんな見方もあんじゃないか、という感じで、より良いものが組みあがっていきます。
故野村監督も、指摘してくれる人がいることが大切と本に書いていましたね。
ウチのこうしたメンバーは宝物です。私にとってはとても愛おしく大切な存在です。


②立ち位置のイメージを気にかけよう

以下のイラスト(簡単でスイマセン汗)をご覧ください。

立ち位置

【左側】
課題をテーブルに広げて対峙しています。
役所の窓口や、ときの政権にマイクを突き付けられているような位置関係ですね。
敵対の姿勢、対峙の姿勢とでも言いましょうか。
本当に気心の知れた人でないと、建設的なディスカッションにはなりません。良い例では恋人が見つめ合うような関係性ですね。
クレームが生まれる主体-客体の関係性ですね。

【右側】
課題を前に置き、隣りどうし課題に向き合っています。
肩組んでがんばろう!ここをこうした方が良いんじゃないか?
協働の姿勢、協調の姿勢とでも言いましょうか。
同じ課題に向かって取組むにはこうした位置関係が重要ですよね。

人類共通の敵、コロナに立ち向かうときに、このような姿勢のイメージで取り組んでいきたいですよね。


③言葉づかいひとつで感じる位置関係

例えば「自粛してください」
自粛を促すということじたいが言葉としてどうなのかとは思いますが、自粛をさせたい側と、自粛を強いられる側の対峙の関係構造になってしまいます。
「自粛しましょう」で良いと思います。
言う側も「私だって我慢してるもん!」というぐらいの言い方の方が、「そうか、みんなツライんだよな、みんな頑張ってるんだよな」という気になります。
某関東のリーダーも途中から言い方を変えていきましたよね。
某関西のリーダーもこの辺が上手ですよね。

例えば「責任は私にあります、こちらで対応しています」
こんな言い方をしてしまうと、あくまでボールは向こう側にあって、こちらは「かやの外」と感じてしまいますよね。
となると、「こっちの状況や気持ちを分かってくれない」「もっと良いやり方があるはずだ!」という意見がでてきます。
いっそ開き直って「前代未聞の事態です。みんなで知恵を絞ってがんばりましょう」で良いと思います。(そんな単純なものではないと思いますが、簡単に書くと。)一生懸命頑張っているのに、言葉ひとつで批判が多くなり、気の毒だなぁと感じることがありました。
つまり、課題に向かって、みんなが同じ方向から見て、同じ方向に向かっていこう、という位置関係が重要だと思います。


④敵や目的を明確にしていく

以前に学んだ災害対応の原則に、目的管理型というものがあります。
詳細な対応方法は様々あるけども、目的を明確にして、それを定めて詳細はみんなで分け合って考えていこう、ということです。
方法論をボトムアップで積み上げていくのではなく、目的を定めることから始めるということですね。

最大目的を掲げたら、ジャンル分けした中目的、より詳細な小目的。
そんな感じでひとつずつ、局面ごとに、みんなが協調・協働できる目的を定めていくことが大切です。

ついつい、方法論を議論して衝突してしまうんですよね。
執行部側はもうてんてこまいで対応していますから、方法論を批判されるとムッとなってしまいます。
そこでこっちはこう考えている!と方法論で返すと、主体と客体のできあがり~、敵対の姿勢になっていきます。

いまはこういう局面です。大目的はこうで、そのための小目的はこれだと考えています。(合意形成であれば、ここで目的がふさわしいかの合意が何より必要です)
この目的に向かっての手段は、これとこれを考えました。そのうちこれが一番ふさわしいのではないか・・・・。
議論が深まると、往々にして目的から逸れていってしまいます。
再び目的に立ち返れるためにも、目的を明示しておく必要があります。


⑤日頃の関係づくりやファシリテーションで

図々しく記載してしまいましたが、職場や活動などの日頃の人間関係に適用できる考え方だと思います。

これまでのNPO内での議論や、ファシリテーションの場などで、学んできた感覚を書かせていただきました。

日本語を話す人達はとても繊細で、こうした細かい言い回しだけで、自分や周りの立ち位置を深層心理的に察してしまうんですよね。
誤解を招かないためにも、発言には気を付けていきたいですよね。


ともあれ、コロナがリバウンドしないように、皆さん、気を付けてくださいね!!

・・・・

ではなく、「みんなで頑張りましょう!!」

「頑張って」より「頑張ろう」の方が、頑張れるんですよね。

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